罰ゲーム ページ33
〜shima side〜
「あ、まーしぃ」
ﾄﾞｸﾝ
心臓が、高くなった。
その声が愛しくて、ずっと聞いていたい。
「おぉ、どないしたん？」
あくまでも、廊下を歩いていたらAに声をかけられた人、を保つ。
「いや、別に何も無いんだけど、……」
「暇してるんやったら、俺とゲームせぇへん？」
「した事ないけど、」
「大丈夫やで、手取り足取り腰取り教えたる」
「なんか変なの混ざってたよ今」
「ほな行こか」
強引に手を引いて自分の部屋に連れ込んだ。
「負けたら罰ゲームな」
「え、それ酷くない？」
「んー、なんのソフトがえぇ？」
「えぇ、無視……簡単なのがいい、」
「じゃあこれな？」
「待って待って、これ、って……」
そこから数分、悲鳴の嵐だった。
選んだのはホラゲー。
ゾンビの頭が飛ぶようなゲームに終始放心状態だったAはコントローラーを持つ気力なんて持ち合わせていなかった。
もちろん、俺の勝ち。
片手でも勝てたわ。
「ほい、罰ゲームな」
「こ、れはｯずる、い！」
「え？なんの事やろ」
「さいてー」
「んー、そーやなぁ……じゃあ、一週間、俺と、カレカノ、やろ？」
「……は？」
「え？」
「え、なんで？てかカレカノってどんなのか知ってるの？」
どうやら俺はバカにされているらしい。
だから、相手の手を取って指を絡めた。
「こーゆーこと、やろ？」
無防備に脚を晒すから、それに指を這わせる。
「っな、にす、」
「俺と一週間、やるよな？」
「やり、ます、っだから、手、離して、！」
満足気に笑いながら手を離せば、「私お昼寝するから部屋戻るね」って。
「なんでなん？一緒に寝よー」
「え」
「カレカノ、なんやろ？」
「カレカノ、って、そういうのじゃないと思うけ、ど、」
「わぁ、罰ゲームなのにやってくれへんのかぁ、」
「はいはい寝ましょうおやすみなさい」
一緒にベッドに潜ると、Aは俺に背を向けた。
「なぁ、こっち向いてー」
「やだ」
「……耳、赤くなっとるなぁ」
「っうるさい、」
「かわえぇ、」
何かが溢れて、つい、その耳を口に含んだ。
水音がする度に、びくびくと肩が揺れている。
「っちょ、」
振り向いた瞬間に、その唇に自身のそれを落とした。
そして抱きしめて身動きが取れないようにした。
「おやすみ」
愛おしい顔を目に焼き付けて瞼を落とした。
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ての(プロフ) - Naoさん» ありがとうございます！頑張りますね、！ (2019年11月21日 22時) (
レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - 今までのアルバムのソロ曲の歌詞が出てきて、その歌詞のおかげでどんな状態なのかもよくわかって、すごく読みやすいし、面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月21日 16時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
ての(プロフ) - ミトさん» 嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 初コメ失礼します。 読んでいて、すごく面白かったです!続き楽しみにしてます。 (2019年11月18日 23時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
ての(プロフ) - Naoさん» 気づいて頂けて嬉しいです、ありがとうございます！ (2019年11月18日 22時) (レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ての | 作成日時：2019年11月17日 21時
