氷点下の甘えた王子様 (ページ1)

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甘えた王子様1 ページ1

「こんにちは～…あれ、北斗は？」

「あっ、A！どうしたの～ホッケーなら、今日は部活に行くからレッスン来ないよ！」

「えっ！？」

私、金城Aは驚きのあまり、開いた口が塞がらなくなっていた。

「どうしたの、Aちゃん？氷鷹くんに、用事でもあった？」

スバルと真が、興味津々といった感じで、私の元へ駆け寄ってくる。

「ううん、用事っていうか…ここならいるかなって思っただけ。真緒とあんずは？」

「あの2人なら、新曲の音源CD探しに行ったよ！氷鷹くん、部室ならいるんじゃないかな」

ありがとう、と2人に告げて私はtrick starのレッスン室を出た。

最近、あまり話せてないなぁ…北斗。

私と氷鷹北斗は、今日で付き合って3ヶ月になる。
せっかくの記念日だから、2人で会いたいと思ったんだけどなぁ。

…アイドルだし、忙しくて当然だよね。

クラス委員長もやってるんだし。

私は、北斗がいることを期待して演劇部の部室の扉を勢いよく開けた。

「こんにちは～っ！！」

「うわっ、A先輩！？」

…わーお。

いたのは、台本片手に自主練に励む友也だった。

「なんだ…せめてノックくらいしろよ」

「いいじゃん、私も演劇部の部員なんだし！ねぇ、北斗は？てか友也、なんでタメ口なの？あんずには敬語なのにさ！」

「質問責めやめろって、いつも言ってんじゃん…まぁ、いいけど」