【虹村修造】No title【黒子のバスケ】 (ページ32)

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【番外編】黄瀬とカフェ② ページ32

なんて言われるもんだから
ついつい一緒に来てしまった。

貴「てかさぁ、週刊誌とかに撮られたりしない？」

モデル黄瀬涼太、彼女とデートか？
なんて記事が出回ってしまったら
黄瀬のファンに何をされるかわからない。

黄「大丈夫っスよ！ちゃんと変装してるし、大体先輩は月バスに載ったことだってあるんスからちゃんと部活の先輩って言えば納得してもらえるっス！」

雑誌の取材なんて帝光にいたら
日常茶飯事ではあったけど
それがまさか自分に来るなんて思わなかった。
後々見てみたら美人マネージャー特集、
なんてものだったから
みんなに笑われたのを今でも覚えている。

貴「そうかなぁ」

黄「そうっスよ！」

にこにこしながらカフェラテを飲む黄瀬。

貴「甘いもの飲んじゃって大丈夫なの？」

少し前、調理実習で作ったクッキーを
黄瀬に渡そうとしている女の子たちに
甘いものは制限中なんスよ、ごめんね
なんて謝っている姿を見たことがあった

黄「ん、最近飲んでなかったんで大丈夫っス」

貴「えぇ、なんかごめんね」

黄「いや、A先輩とデートできて嬉しいからいいんスよ！」

そう言って微笑む黄瀬。

貴「やっぱ女の子の扱い手馴れてるね」

黄「え～、そうっスか？姉ちゃんがいるからっスかね、でも先輩もなかなか慣れてません？」

9割9部5厘男子の部活にいるから
男の子に慣れていないとやってけないというか。

貴「男の子と遊びに行くことも多いからねぇ」

黄「先輩って媚びないですよね、」

俺の周りにいる女と違うっス

なんて冷たい顔で言うもんだから
イケメンはイケメンなりに苦労してるんだな
なんて思った。

貴「仲間だから媚び売る必要もないしね…」

優秀な5人の後輩達も、
ちやほやされてるとは言え後輩は後輩だし。

黄「もっと先輩みたいな女の子増えて欲しいっス！」

貴「えぇ、そうかなぁ」

黄「A先輩のそういうとこ好きっスわ」

貴「私はたまに出てくる闇深い黄瀬が好き」

きょとん、としたあと

黄「え～、明るさがウリなんスけど」

なんて言ってにこにこと笑った。

そんなこと言われたの初めてっス
なんて切なげに言われたら
普段はちゃらちゃらしてて
むかつくことも多い後輩だけど
すっごく可愛く見えた。

後日、黄瀬ではなく、
私が長身の怪しい男と2人でデートしていた、
という噂が広まってしまったのはまた別の話。