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「じゃあ、絵心さんとこ行ってみるか」
『うん……！』
きっかけは、千切くんの監視カメラとかってねぇのかなという言葉だった。
頭に隕石が落ちたような衝撃が走る。
そうだ、監視カメラ……！
モニター越しの映像は何度も見たことあるのに、存在ごと忘れてて1ミリも思いつかなかった
「正直、俺は自分がこのままヒナとやってけるとは思えない。
それにまたいつAに刃が向くかは分かんねぇし、保身のためにも手帳が取られた時の映像があればと思ったんだけど……」
『たし、かに……叔父さんのとこに行けば分かるかも』
ポツリと呟いた私に、凪くんがおじさん？と首を捻る。
しまったと思った時にはもう遅くて、いつか言わなきゃと思ってたしと、とりあえず二人には話すことにした。
ヒナとの関係も。
『その、亡くなったお母さんの弟が絵心さんで……
離婚、したお父さんと再婚してたのがヒナのお母さんだったんだけど、2人揃って蒸発して……ヒナはおばあさん、私は絵心さんに引き取られることになったんだ』
だいぶ端折った説明になったけど。流石にあのことについては伏せておいた。
なんだか騙しているような罪悪感に胸がチクリと痛む。
「それでAはここにいるのか……」
「でも、なんでヒナもいるの？」
『それは……ちょっと色々あって』
改めて文字におこしてみると、私の人生壮絶だななんて思ったりもした。
でもそれが気にならなくなったくらい、今が楽しくて温かい。
まだこの温もりを失いたくは無い
「そっか……話してくれて、ありがとな」
目を細めて笑う千切くんに、首を小さく縦に振る。
頭を撫でられてるのにはどう反応すればいいか分からなかった。
「お嬢触りすぎえろオヤジじゃん。お触りは御遠慮頂けますかー」
「だから、お前に言われたくない」
「じゃあ俺も触る」
「ばか、どこ触ってんだよお前！」
するりと横から伸びてきた凪くんの手が、胸のすぐ下に回ってグッと引き寄せられる。
怒る千切くんに離す気がない凪くん。
仲が良いんだか悪いんだか……とため息をついたその時だった。
「……は？」
地を這うような低い声が響く。
『………ヒナ』
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ごりらに憧れてます - ちょっと控えめに言って神です。語彙力めちゃ高ですし……小説家なれると思います。応援してます！！最高でした〜 (1月19日 7時) (
レス) @page43 id: 930e13de40 (このIDを非表示/違反報告)
黎明(プロフ) - 話の構成が上手すぎて引き込まれました…！神作品を有難う御座います！ (10月10日 13時) (レス) @page22 id: 96c5df6fb7 (このIDを非表示/違反報告)
時雨、ときどき猫。 - 私、最後の「彼との幸せな〜」を呼んだ瞬間、大泣きしました。枕に顔うずめてたら親に笑われました（笑）本当に心が温かくなる話でした！これからも投稿頑張ってくださいね！ (6月5日 21時) (レス) @page49 id: 5c49e2991a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - すっごい泣きまた！本当に素晴らしい作品をありがとうございます！ (5月21日 0時) (レス) @page49 id: e67944ae95 (このIDを非表示/違反報告)
ﾋﾗｺ - 素敵なお話をありがとうございました。ツナさんの暖かい気持ちに感動しました。生きることは決して楽しいこと、美しいことばかりではないけれども、それらはいつか糧となり実を結ぶのだと思います。私もいつか生きていて良かったと思える日が来るよう今を生きます。 (2023年4月2日 2時) (レス) @page49 id: 488b484064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2023年1月28日 16時
