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匠海side




彪馬の気持ちは分からなくはなかった。









実は
俺も昔ある人とそういうことがあったからね。









彪馬「俺、Aに悪いことしたって分かってるんですけど、でも…もう、会いたくないです。」









俯いている彪馬を見たらあのころの自分を思い出すなあ…







「でも
別にさ、無理に会って謝らなくていいんじゃない??今会ったってどうにかできる訳じゃないんだし、余計お互いに混乱しちゃうと思うし。」






彪馬「でも俺がっ…!」







「彪馬はさ、いちいち自分を責めすぎ。
今までずっとそうだったんでしょ。」







彪馬「それ、は、っ…」






「とにかく今は会わないこと。
会うならちゃんとお互いの気持ちの整理をしてからね。」









彪馬「…っ匠海くん…」








「あーあ笑
いいよ。今は泣きな。」








あの後彪馬は声を上げて泣いてさっき寝てしまった。

しばらくすると。







ピーンポーン






「お、もう来たのか。」






ガチャ






和哉「ハァッ…ハァッ…彪馬…は、?」






「心配しないで、今ちょっと疲れて寝てるけど。」








洸希「ハァッ…はあっ?マジかよ…」







「洸希。今はそっとしといてあげて。
自分の大切な人に忘れられた彪馬が1番辛いだろうから。」









和哉・洸希「…」







「ま、とりあえず中入りなよ。」







2人を中に招き入れると彪馬が起きたみたいで布団の上でぼーっとしてた。








洸希「彪馬。」









彪馬「…」







洸希「…ごめんな。俺さ、彪馬のこと分かってるつもりだったんだけど、全然そんなことなかったな。」









彪馬「…」







洸希「彪馬の気持ちに気づいてあげられなくてごめん、」









「…あのさ、洸希。水をさすようで悪いけど、多分、彪馬、声出ないんでしょ?」









彪馬「…コクッ」







…やっぱり。
どうりで口は動いてるのに声が出てないわけだ。









「ちょっと待ってて。」









僕はこの前テレビでたまたまみた喉にいい飲み物を思い出した。









ちょうど材料も揃ってるし、ついでにご飯も作ろっかな。









「洸希、和哉、彪馬。
もう遅いからご飯、食べていきなよ。これから作るから」









和哉「いやでも…」









「いいから。君たちに拒否権はなし。いいから食べていきな。」









全く手のかかる子達だなあ。笑

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作者名:めろん | 作成日時:2021年1月24日 20時

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