名前 ページ2
ガヤガヤ聞こえる声
ここは？って問うかもしれないけど…なんとなく悟る。
彼奴らの『本丸』だってこと…
三日月「おや、起きたか…随分遅かったな…
峰打ちくらいにしてやったのに…」
戦場の時の目の鋭さがなく、優しい？目が私の前にある。
「本丸なんだよね？お前らの…」
三日月「まだ復讐心があるのか？だったら左文字でも呼んで来るか…」
よっこいせっと立ち上がり、誰かを呼んで来ると言った…
「待って！知らない人とは一緒にいたくな…」
ズキッと頭が痛くなる。
三日月「ああ、辞めろ…薬研がせっかくくれた薬の効果がなくなるぞ…」
三日月「名は？名はあるのか？」
「ない…」
三日月「なら俺が付けてやろうか…」
ふむ…と悩み始める…
奴が口を開いたときに全て決まった…
三日月「三日月には夜が無けりゃ輝けんだろ？だからお前は『輝夜』と名付けるのはどうだ？俺が輝夜を一番先に見つけたのは敵陣で一番輝いていたからだぞ？」
「一番輝いていたって私が弱そうってこと？
そこは納得いかないけど…
…輝夜は…気に入った…」
三日月「はっはっはっはっそうかそうか」
「じじいみたいだね…」
三日月「じじいだからな」
どこか寂しくなる…やっぱ仲間と一緒がよかったのか…な…
そっと三日月の腕を抱きしめる。
三日月「おっと、やっぱり寂しいか？」
そっと頭を撫でてくれる。
「ごめ…ん…なさい…ごめん…な…さい…」
ポロポロと涙が零れ落ちて三日月の着物が濡れてしまう…本当にごめんなさい。
そしてありがと…名前をくれて…
三日月「可愛いな？」
「は？」
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作者名：香覇 | 作成日時：2018年3月12日 7時
