* ページ12
炭治郎は不死川さんが繰り出す攻撃をひるがえし、頭に一撃頭突きを入れた。
その威力は凄まじかったようで、不死川さんは鼻血を出してその場に倒れた。
その時俺は不死川さんが離した箱を地面に当たる前にキャッチして、中にいる禰豆子ちゃんの安否を影を作りながら即座に確かめた。
中にいる禰豆子ちゃんはまだ血を流していて、肩の辺りをさすって不機嫌そうにしている。
良かった、無事だ。首に当たらなくて良かった。
そう安心していると炭治郎がこっちに来て、箱の紐をギュッと掴み、
「善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないなら、柱なんてやめてしまえ!!」
不死川さんに向けて怒鳴った。
当然不死川さんは怒って、まだこちらに向かってこようとする。
俺は身構えて、行動が取れるようにすぐさま立ち上がる。
お互いが睨み合ったその時、
「お館様の、お成りです」
その声にハッとして屋敷の方を向くと、最終選別でいた女の子が行儀よく座っていて、その隣の襖の奥から病弱そうな男性が出てきた。
「お早う皆。今日はとてもいい天気だね。空は青いのかな?
顔ぶれが変わらずに半年に一度の“注合会議”を迎えられたことを嬉しく思うよ」
…この人、顔に傷か何かがある。この人がお館様なのだろうか。
いきなりの事だったので驚き、口をパクパクさせながら考えていると、顔がドゴッ、と鈍い音を出して、地面に叩きつけられる。
不死川さんだ、速い、全く反応できなかった。
今から何を…
そう思いながら他の柱達の方を見ると、ザッ、と軽い音を立ててお館様に頭を下げていた。
あんなに一斉に…お館様はそんなに凄い人なんだろうか。
「お館様におかれましても御創建で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。」
何だこの人、さっきまで暴言吐きまくってたのに丁寧な言葉遣いをし始めた。
「ありがとう、実弥」
「畏れながら、注合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士と、その鬼を庇った坂田優という隊士について、ご説明いただきたく存じますがよろしいでしょうか」
やっぱりそのことについてか。結局俺達はどうなるんだ?
「そうだね、驚かせてしまってすまなかった。
炭治郎と禰豆子のことは私が容認していた。
そして皆にも認めてほしいと思っている」
柱の皆が、驚いたように息を飲む。
俺達だってそうだ、こうやって柱達が従うような偉い人に、俺達の事が認められるとは思って無かったから。
61人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
um(プロフ) - そうですかありがとうございます! (2020年7月27日 22時) (レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - umさん» 下のコメントの続きです。あと、私も文章能力があまり良くないので、描写などが上手く書けていない所も全然あります。そこでストーリーを勘違いさせてしまっていたらすみません!上手く言えていなくてすみません。わざわざコメントありがとうございました! (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 違うアカウントから失礼します!(このアカウントはもう使えなくなってしまったので…中の人は同じです)ここの場合、柱合会議は歌い手様がストーリーに少し影響を与えている為、一部のキャラが協力的だったりしています。続きます。 (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
um(プロフ) - コメント失礼します!柱合会議の感じが違うと思うのですが………… (2020年7月27日 21時) (レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん(プロフ) - 火白.さん» 遅くなってすみません、ちゃんとレス出来ていませんでした。このコメントの下のコメントが返信です。 (2020年4月13日 12時) (レス) id: 51416204c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:筆ペン屋さん | 作成日時:2020年3月28日 1時