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真っ白な壁
真っ白な棚
真っ白なベッド
何も描かれていないキャンバスのような白で統一されたこの部屋で一夜を明かした
点滴は看護師さんが新しいものに替えてくれて、決まった時間にご飯が来る
けれど眠気は一向に来ないし、
『……』
食事に関しては、目の前に置かれた病院食を眺めてていることで完結してしまっている
いやぁ、どうしよう
何日もまともに食べてないのに、空腹状態になることなんて1秒たりともない
でもここまで用意してもらってるから、食べるしかないんだよなぁ
ここに入院していることも説明されても未だに不思議だし、こんな待遇を受けていることにも不思議だ
「渡瀬さーん、調子はどうですか？」
『…あ、』
「あら、まだ食べてなかったんですか。
あまり食欲無いんですか？
…でも食べなきゃ元気出ませんよ！それにまだ若いんですから！」
『そう、ですね…』
「でも無理して食べるのもストレスが掛かりますから、スープだけは飲んで下さいね！」
そう言って元気な看護師さんは、他のものを持って病室から出て行った
気を遣わせてしまったというのは、直ぐに分かった
食材だって、無駄にしてしまった
なのに嫌な顔一つ浮かべずに対応してくれて
本当に、申し訳ない
器に入ったスープは冷めていたけど、それは自分のせいだということは十分理解してる
それを少しずつ流し込めば、内臓が冷えるような感覚がした
味なんてものは、もはや分からない
全てそれを胃の中に入れた後、昨日案内された場所に向かう
その時の足取りは、かなり重かった…と思う
誰かと初対面となると、変な緊張があって足が竦みそうになる
何度も、来た道を引き返そうと頭の中では思ってはみるものの
私なんかがそんなことして良い立場じゃないとセーブが掛かって、
鉛のように重い足を進めた
…こんなに気が進まないのは、何故だろうか
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おひな(プロフ) - 感動しました。ありがとうございました。 (1月9日 23時) (
レス) @page44 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 私こんな綺麗に泣いたことないかもってぐらいすーって涙ながれた (8月14日 22時) (レス) @page44 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
ケロッピ(プロフ) - ありがとうございました (8月6日 1時) (レス) id: fb652d6333 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 柊先生の生存ルートも書いてほしいです (2021年3月19日 16時) (レス) id: b4ba18a803 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - え、え？最終更新日が…？また更新されるのですか？期待しても良いのでしょうか？笑 (2021年1月18日 23時) (レス) id: 76abfc2842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年5月14日 23時
