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私の追慕 ページ2

小さい子供は生きていける
なぜなら父の犠牲があったから。


お父さんは火事の犠牲になって夏めく空に消えていった
優しく暖かい父に話し掛けられる日はもう来ないし叱れる日も来ない


葬儀の時は親族は皆暗い顔をしていて。
鼻をすする音が響く嫌な日だった






もう一年前の事なのに頭からずっと、ずぅっと離れない

学校も行く気になれなくてお母さんに言ったら
学校は行かなくてもいいと言ってくれて、
家に引き篭っている


お母さんは仕事に行ったから今日も家でひとり
お昼ご飯を食べた。昨日の残りのパスタあまり美味しくない




雑誌でも見て暇を潰そう。いや
勉強をした方がいいか。




今はお昼。
みんな勉強をしに外に出たり仕事をしに行ってる。

でも、今頃行ったって煙たがれるだけだよね...。
学校にはいつ行けるんだろうね

いつでもいいよ、ね










「ただいま〜」

『おかえりお母さん』


「Aちゃん。今日話したい事あるんだけど平気?」

なんだろう...何か悪い事でもしたかな。
あ、そろそろ学校行けとか...?


「うん」






夕飯のハンバーグを食べながらお母さんは話を始めた。

「お母さんね、再婚するの」

え、また...?
こんなことになるんだ...。

「そうなんだ。」


「Aちゃんはお母さんが再婚するの嫌じゃないわよね?」



拒否権なんてない癖に。

ただ俯いてハンバーグを食べた。
レンチンして食べられるハンバーグは安い物だからか、あまり美味しくないのか今の空気が嫌だからかは、
知る必要がない


「来週の土曜日に家に来るからね」

「...はい。」

いつになったら永遠の家族が出来るんだろう

家族なんて要らないのかもだけど






自分の部屋に帰って倒れるようにベッドへ落ちた

私と母を置いて家を出た父、逮捕をされた父。
そして火事の犠牲になった父。

今のお母さんだって本当のお母さんではない。

私の本当の両親はもう消えた。





嫌なことを思い出しちゃった。
寝れば忘れられると信じて私は今日も眠りに溺れる



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修正しました

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作者名:ぅょ34850 | 作成日時:2023年5月26日 9時

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