今世でも私の主食は人間らしいので絶食することにします。~third~【鬼滅の刃】

124話 ページ33

私がもし人間で同じように誰かが目の前で死にそうになって…その時命を捨てて庇えるかと聞かれたら、すぐにイエスとは言えない。
その時体が動くなら良いけど怖い気持ちが絶対にあると思うから。…だからたぶん、出来ない

「…そうか」
屋敷に丁度着く
宇髄さんはチラリとこちらを見る。
「お前いつもここに居るのか？」
『はい。任務の同行が無い時は常に』
ふーんと興味無さそうに呟く。
アンタが聞いたんじゃん…

「じゃあな小鳥遊」
『あ、はい。任務頑張ってください』
自由気ままなお方だ…
聞きたい事、言いたい事だけやって去って行ったよ…
午前中から疲れた…
もう任務の同行後くらいの疲労感だよ。
まだ一日はこれからだって言うのに
宇髄さんのキャラが濃すぎたせいだ。

『…というか、お咎め無しだった』
処分だとか考えてたけど全然問題ナッシングだったじゃん
胡蝶さん絶対わざと黙ってたな？
ため息を零すと私は屋敷へと入って行った。







ｰｰｰｰｰ
Aと別れた宇髄は顔を歪めた
あの小鳥遊という女…自分は死なないから庇える、と言っていた。
痛みはあっても回復するから問題ない…当人しか分からない事だろうが、そんな事があっていいのだろうか。
あんな少女が…鬼の年齢は見た目で判断出来ないが……幼く見える少女が自分の命を無下に扱う。
自分の価値を随分と下に見ている。

使える物は使うべき…
忍として過酷な環境で育った宇髄は基本"その"考えだがAの言葉はどうにも頷けない
…もう少し自分を大切にするべきだ。
少なくとも人並みの価値はあると考えて良いのではないか。
出会って間もない、まともな会話をしたのも先程が初めての相手(しかも鬼)に考える事ではないかもしれないが宇髄はそう思っていた。

しかしそれを口には出さなかった。
自分は少女の事を何一つ知らない。
自分と少女の関係はとても薄い。距離が遠すぎる。
自分が言っても何の説得力もない。
「…」
胡蝶に聞いてみるか……
そう完結させると、宇髄は蝶屋敷の廊下を進んだ。








ｰｰｰｰｰ
アンケートの順位通りにならなくて、すみません！
宇髄さんとの関わりはとりあえずここで終了です。
今後遊郭編でも会わせますしね…

炭治郎くんとは111話からの数話で関わらせました。
まあ炭治郎くんは作者も好きなキャラなので、今後別の所で絡みあると思います。

もうしばらくしたら煉獄さんと時透くんと絡ませるつもりです。
(煉獄さんとは回想？とか夢での絡みになります)



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