7story ページ9
「な、なんで戻ってきたんだよ、ノーマン！」
何も知らないレイの悲痛な叫び。
それもそうだ、本来ならノーマンは壁を越えて、向こうでエマの骨折が治るまで待っているはずだったのだ。
「崖だったよ」
「…え？」
「壁の向こうは崖に阻まれて行けなかったんだ。とても飛び越えられない幅だったし、底が真っ暗だったから降りられもしない。」
『そんな…』
打ち合わせ通りに私とノーマンは悲愴な顔で会話した。私は昨日の夜、ここから出ると鬼がいることを打ち明けたのだ。ノーマン1人では生きていける筈が無い。追手も来る。
第1に、私達はノーマン自身が助かることを諦めているし、ノーマンの作戦ではノーマンが居ないこと前提だからだ。
＊
「ノーマン、ママが呼んでるー」
「今行くって伝えて」
『…』
…一通り作戦(仮)を伝えた。
フィルからママの呼び出しを聞いて、ノーマンは応える。
出掛ける正装に着替えたノーマン。彼はトランクを閉め、レイに機械を渡した。
「崖なんて関係ない…お前…ハナから戻るつもりだったんだろ？」
「うん、ごめん嘘ついた」
「今日、出来るだけのことはやってきた。決意は変わらない」
もう覚悟を決めている。
「でもひとつだけ」
ノーマンは駆け寄るとレイとエマを抱き締めた。
「あったかい…」
それは恐らく心からの言葉で、私達との別れを意味していた。もう二度と戻れない。
私は隣で、全てを静かに見つめていた。
「さよなら」
私は、君のことを。
＊
あれから、2ヶ月。
残された私達は表面上は失意の顔をして無駄に過ごしていながらも【全ての計画】を順調に進めていた。
何故かは分からないが、ママからは何も無い。
違和感を覚えながらも今、これから決行する××××の立てた計画の為に準備をしている。
…あれ、
「お肉も準備したし、レイ！耳切開するよ！」
「…あ、ああ」
「ノア！切開するの手伝って！」
『あっ、うん！』
エマにレイを動かないように抑えて貰って、私はメスを渡される。
『じゃあ、切るよ』
「…動かないでね」
「分かってるよ」
機械を傷つけないように、かつ苦しみを少なくする為に素早く。
耳は意外と血管が多く流れているから、切ったそばから血がぽたぽたと滴った。
火事を起こした時の匂いつけとしてはいいかもしれない。
「…痛え」
「当たり前だよ」
『…取り出すからちょっと痛いよ』
耳の内側から力を入れ、切開した場所から機械を押し出す。
「いっ…！」
『…取れた！』
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ジュリー(プロフ) - みかん星人さん» 了解しました！どんどんコメ来ると嬉しいです！END分岐が多いようなので、別でEND集を作ろうと思いまーす！ (2019年3月2日 13時) (
レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - コメント失礼します！個人的には2番寄りの6番が見てみたいです...wwもちろん何番でも楽しみですけど！更新楽しみにしてます！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - 杏里さん» コメありがとうございます！(泣)了解しました！欲張りさんでもウェルカムなので他の方もコメお願いしますー！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 初コメ失礼します。アンケート12がいいです！（欲張り） (2019年3月1日 23時) (レス) id: 4f6b7da3ac (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - コメントお願いします！来たら嬉しすぎて泣きます。来なくても泣きます。(好きなやつだけ書くかもです) (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュリー | 作成日時：2019年1月13日 12時
