16story ページ23
「…1つ聞きたい事があるんだ」
道中、やけに険しい表情でレイは言った。
「なぜ鬼が食料を助けたんだ？何が目的なのか教えてくれよ」
「その足…鬼だよな？」
それを聞いたエマは何かを想像したのか青ざめている。大方《食事の支度》が仲間達を調理したという事だとかそういう解釈だろう。
『あのさ、後で言おうと思ってたんだけど、』
“おいムジカ、行き過ぎだ”
私が話そうとした時、最悪なタイミングで後ろからソンジュが現れた。
“だから迎えに来てくれたの？でもタイミング最悪よ”
「なぜ…俺達を」
『待って今話そうと、』
“ソンジュがそんなもの持ってくるから怖がってるじゃない”
ムジカがソンジュの槍のような武器を指さす。
“馬鹿言え、向こうにはちびっ子達がいるんだ、触ったら危ないだろうが”
「え」
『えっ』
ソンジュの意外な優しさに私も驚く。
「な、なぜ…鬼が人間を」
『…』
私があまりにも無視されるものだから、黙り込んだ時だった。
「あの子達は無事!!?」
エマが叫んでソンジュを睨みつけたかと思ったら、勝手に走り去ってしまった。
『あーあ』
だから言わんこっちゃない。
＊
食事の後。
無事ソンジュとムジカの誤解は解けた。
ソンジュとムジカは宗教上の理由で人間《は》食べないのだと。
「ごめんなさい！」
私は無視された腹いせに少しの間無視を決め込むことにした。
『…』
「許してノア…」
かれこれ数分しか無視していないのにエマは既に触角が垂れ下がる程しょげている。もういいかな。
「…許してやれよ、おねーちゃん」
『あー、もー！…元はと言えばレイが私の話を聞かないからでしょー!!?』
「うおっ」
私は未だに残るもやもやを排除する為、レイのさらさらな黒髪をぐしゃぐしゃにしてやった。
一方、初めてのお姉ちゃん呼びにどこか母性？に響いて嬉しく思う自分がいる。
悔しい、悔しい。
イケメンな弟が持ててお姉ちゃんすごく幸せなんだよこのやろー。
『…はあ、レイはこれでいいや』
「お前もかなり情緒不安定だな」
『うるさい』
「ノア…私は？」
しょんぼりと控えめに聞いてくるエマ。
無茶するけど自慢の妹にあんな事する訳ない。
レイは男子だし…
『ごめんねエマ、許すから…。大好きだよ』
「ううん、私もごめんなさい、次からはちゃんと聞くよ」
『よしよし、いい子だね』
抱き締めて頭を撫でると嬉しそうにエマは「えへへー」と言った。
「俺の時と違くね？」
『レイは男の子だもん』
「差別だろ」
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ジュリー(プロフ) - みかん星人さん» 了解しました！どんどんコメ来ると嬉しいです！END分岐が多いようなので、別でEND集を作ろうと思いまーす！ (2019年3月2日 13時) (
レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
みかん星人(プロフ) - コメント失礼します！個人的には2番寄りの6番が見てみたいです...wwもちろん何番でも楽しみですけど！更新楽しみにしてます！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 8089ca85b5 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - 杏里さん» コメありがとうございます！(泣)了解しました！欲張りさんでもウェルカムなので他の方もコメお願いしますー！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 初コメ失礼します。アンケート12がいいです！（欲張り） (2019年3月1日 23時) (レス) id: 4f6b7da3ac (このIDを非表示/違反報告)
ジュリー(プロフ) - コメントお願いします！来たら嬉しすぎて泣きます。来なくても泣きます。(好きなやつだけ書くかもです) (2019年2月24日 15時) (レス) id: 3e129eef4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュリー | 作成日時：2019年1月13日 12時
