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祭りだからってはしゃぎすぎやしませんか? ページ6

マカロフは頭を抱えた。空中に浮かぶ文字に仲間同士で傷付け合うなと呟いても彼の声は誰にも届かない。三時間経てば石にされた者達は砂になる。ナツは流石のラクサスもそこまでやらないと信じて疑わないが、マカロフはそうとも思えなかった。ラクサスという人間をマカロフはナツよりも知っている。一人一人と戦闘不能になる仲間が増えていく。ラクサスに敵う者などエルザくらいだろう。ナツもその気になれば勝てるだろうが、この術式の中から出られないのでは話にならない。グレイも思い浮かんだが、彼はどうやら戦闘不能に陥ったらしい。他に思い当たるのはと悩んだ頃にタイムリミットは二時間となった。


「今日はゲームしてようと思ったんだけど、やけに外騒がしいし、仲間同士でやり合ってっし。マジで何事?」


呆れ半分な声の主にマカロフは希望を見た。歳はまだ15だが、S級魔道士であり、週刊ソーサラーでも天才魔道士だと呼び声の高いAなら、ラクサスに対抗出来るのではないか。

事のあらましを聞いたAは街での騒動の原因を知り小さく頷く。時間までにラクサスらを止めないと石にされた者達が砂になると焦るマカロフの横で、ナツは再びそんな事まではしないだろと口を開いた。


「そーそー、ラクサスもそんな事は……」


ナツに同調しようとした言葉は最後まで続かなかった。先日のガジルの件を思い出した。あの時、ラクサスは確かな殺意を持っていた。


「A!ラクサスを止めてきてくれるか!?」


マカロフの切羽詰まった表情に「んー」と頬を掻く。


「正直私もラクサスに勝てる自信ないよ?」


そう告げたAの視線の先には思念体のラクサスがいた。不敵な笑みを浮かべてAを捉えていた。しばらく黙ったAだったが、溜息を吐いて頭を掻いた。


「行ってくれるか!?」
「うん、ちょっと冗談に聞こえないし…マスター、ラクサスに勝ったらギルド抜けていい?」


Aの変わらない意見にマカロフも唸ったが、彼は首を縦にも横にも振らなかった。その横で「オレは認めねぇからな!」と吠えるナツを無視して歩き出す。


「あー、ホント…やってらんないっての。」


そんな一言を残して。

どんな時でも堂々と→←何気にゲームってあまりやったことない



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作者名:ピーナッツ | 作成日時:2022年3月19日 15時

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