雫色の髪12 ページ14
黄<あ、最近黒子君とはどうなんスか?
廊下でバッタリと黄瀬君と会う。
珍しく、1人みたいだ。
「どうって…特に進展はないけど…」
黄<そんな余裕ぶっこいてていいんスか?
「うっ…」
痛い所を…
黄<今の時間なんてあっという間っスよ。
高校が同じか分かんないなら
早めに行動した方がいいっス。
「ごもっともです…
モテモテ黄瀬君に言われると何か説得力あるね。」
黄<モテモテねぇ…
「事実でしょ?いっつも可愛い女の子に囲まれてるし」
黄<…どーでも良い奴に好かれても何も思わないッス。
「うわ…モテる奴は違うな〜1度は言ってみたいその台詞」
黄<確かにAっちにはほど遠いッスね。
「おっと??今のは聞き捨てならないな???
あれ、てか名前、〜っちとか付けてたっけ?」
黄<いや、俺は自分の認めた人には〜っちって
付けて呼んでるんッスよ。
「私いつの間にか認められてたのね」
黄<恋の方は全然進展してないッスけど
学校生活は見るからに頑張ってるし
俺なりに応援してるンスよ。
「え、その顔で優しいとか無敵じゃん…」
黄<そうなんスよ、俺ってば罪な男。
「自分で言うな」
.
.
「はぁ〜〜〜」
黄瀬君と別れた後、私は大きな溜息をつく。
彼の言う通り、早く行動に出るべきなのだろう。
私はよく、すぐ行動に移す人だよねなどと言われるが
恋愛に関しては遅い。
なぜなら、初恋だからだ。
初めての物は………怖い。
この恋を大切にしたいという気持ちと、
1歩進みたいという気持ち。
矛盾したわだかまりを抱えながら
部活へと足を運んだ。
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作者名:こたつむり | 作成日時:2020年1月7日 22時