54.問題は山積み ページ15
.
「っや…!」
どんっ、と強く有岡くんの胸板を押して、私に触れてる指と身体を離す。
有「…それは、No、ってこと?」
「あ、あたりまえでしょ!私には涼介がいるから…っ」
俯いたまま、尋ねてくる彼。
黒いその前髪で隠れた顔。
急いで服を着直して、ベッドから降りた。
有「……これ、」
そう言ってまた、私の首元を指差し、妖しく笑った。
窓から差し込む、ほとんど沈んだ夕日の一筋の光で有岡くんの目がキラリと輝いた。
有「俺がつけたこの印、山田が見たらどう思うかなあ……」
「!」
有「俺がキスした時は、ヤバそうだったけどちゃんと怒るの我慢して話聞いてくれてたね、山田。
でも今回ばかりはもう無理なんじゃない?」
Aの言い訳なんか、聞きたくない。
そう言ってる涼介の姿が簡単に想像出来る。
有「きっと別れよって言われちゃうんだろーな…」
シーン、と静まり返った部屋に着信音が鳴り響く。
私の、携帯だ。
見なくても分かった。
ピッ
「涼介…!」
山『あ、A…、実は、俺今Aの部屋の前にいるんだよね。
行ってもいい?…急に押しかけてごめん、会いたくなって…』
「いいよ、来て!」
って、言ったはいいけど、問題は山積み。
有岡くんいるし、キスマもついてるし、何より有岡くんが何をしでかすか分からない。
有「…山田か」
ガチャ、
山「…おじゃましまーす、Aー?」
少しずつ近づいてくる足音。
どうしよう。
寝室で有岡くんとふたりきりなんて、怪しまれるに違いない。
.
164人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「山田涼介」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すず(プロフ) - 続き読みたいです、、、 (2023年3月22日 21時) (レス) id: 805e7134f6 (このIDを非表示/違反報告)
香奈@ゆーや担 - はじめまして!この作品、とても素晴らしいです!更新頑張ってください!あと……、『毎日JUMP』のパスワードって教えて貰えますか?よろしくお願いします! (2018年6月8日 17時) (レス) id: b5bdab2fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - るなさん» ありがとうございます!今少し仕事がバタバタしていて更新頻度が落ちてしまっているので、もっとがんばります! (2018年4月5日 11時) (レス) id: 3432f9431c (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - すごくドストライクなお話です(>_<)更新頑張ってください! (2018年4月3日 18時) (レス) id: 8cb6705672 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - お気に入り登録100人ありがとうございます!これからもこの作品をよろしくお願いします(^^*) (2018年3月20日 20時) (レス) id: 3432f9431c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきの | 作成日時:2018年2月25日 16時