キミと3人 ページ43
「...、A...、A...!!｣
なんか名前を呼ばれてる気がする...。
あれ、私何があったんだっけ。
えっと...ライブに行って、カフェに入って...あ、そうしたらお母さんが入ってきて発作起こしたんだっけ...。
それで路地に入ったら、志麻さんとセンラさんに迷惑かけちゃって...倒れたんだっけ...？
...最後は明くんが見えた気がしたなぁ...。
...彼に会いたいたなぁ...。
「A!!」
『...え』
はっきりとそう呼ばれて、徐々に目が開いて行く。そこにはいつもの白い病室の天井じゃない。
「先生!!A起きたで!!
...っホンマに良かった...」
『明くん...？』
そこには今、1番会いたかった人。
となりの坂田さんとしてじゃなくて、坂田明としてのキミ。
『......っ、明くんっ、会いたかった...』
私はポロポロと涙が落ちた。
明くんは私の手をギュッと握っててくれて、頭を撫でてくれていた。
ｰｰ
「A〜!!大丈夫か!?
...ったく、心配させんなよ...」
「...っ大丈夫か？」
「...ホンマに良かった...」
明くんは1度病室から出て、それからすぐ戻ってきた。後ろにイケメンを引き連れて。
『...え』
浦田さんは入ってくるなり、私の方に駆け寄ってぎゅっと抱きしめてきた。
すぐに明くんにひきはがされたが...。
志麻さんとセンラさんは気まづそうに、そこに立っていた。
まだ浦田さんは分かるよ。
だって私と一応面識あるし...まぁうらたぬきだって知ったのは今日だったけど...。
「志麻くんとセンラも来たいって言ったんよ」
私が不思議そうにしていたからだろうか、明くんがそう教えてくれる。
彼はいつでも私の考えていることが分かる。
「ほれ、2人ともAに言いたいことあるんでしょ!!」
気まづそうにしていた2人だったが、浦田さんに背中をポンと押されて私の方に寄った。
「さっきはほんとにすまんかった、具合悪いの気付けんくて...｣
「...Aちゃんやったんやね、ごめんな」
さっきまでステージでキラキラ光っていた紫と黄色の人が、私の前でしょぼんとしながら謝っている...。
そんなのダメだよ!!
『あ、頭あげてください!!私の方が悪いんですから...』
志麻さんとセンラさんはスっと頭を上げて、私の横にいた明くんを見た。
「「坂田、いい子見つけたなぁ...」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 254人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2021年2月20日 20時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 寂しい、、出来れば番外編を、、、お願いしますぅ、、一生のお願いです！ (2019年9月28日 17時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
スイカ(プロフ) - うるさん» センラさんからこちらにも!!ありがとうございますっ!!そういって貰えてハッピーです!!これからも頑張りますね！ (2019年9月24日 23時) (レス) id: e51077db8a (このIDを非表示/違反報告)
うる - センラさんの方から来たものですがやっぱりスイカさんの話面白いですね、完結おめでとうございます！ (2019年9月24日 6時) (レス) id: 80ab37ec91 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - スイカさん» レスありがとうございます！めちゃ応援します！ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 8b66a12330 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スイカ | 作成日時：2019年8月8日 7時
