薄桜鬼｡+ﾟ+｡黒百合ノ雫｡+ﾟ+｡壱章

＊肆拾幕＊ ページ45

近藤「うーむ………なる程……

俺と山南君がいない間にそんな事が……」



山南「これはこれは………

彼女は“鴉の一族”であり、
その“鬼穢れ”と呼ばれる者を葬る役目とする一族……

更に鬼穢れの“血”が変若水の原料……
正直、信じがたい話ですね」




他の幹部達からこれまでの事を
会津に出張に行っていたであろう二人に話す。

二人は顔を歪め、難しい顔をしていた。



………やはり、ここには入れn




近藤「うむ！！トシの言う通り、

彼女には新選組隊士として入隊してもらおう！！」




A『ｯ！それは、誠か………？』




山南「ええ、あなたは我々よりも
羅刹に関して長けている。

更に、新選組と同じく
綱道さんを捜しているのでしょう？


此方は常に手が足りていない。
あなたほどの実力ならば、此方も助かります。

局長である近藤さんが言うのです。
悪くない話だと思いますが？」




A『あ、嗚呼………

(局長は近藤殿であったか……)』←まだ勘違いしていた




あまりにもすんなり入れたので
拍子抜けしてしまったが…………




近藤「君は、これから新選組の一人だ。

君の力を我々に貸してくれ。
我々も、出来る限り君の力となろう」





…………トクン





A『(……なる程、彼が局長に選ばれた事はある)


私………いや、俺…………“蒼黒 A”は



新選組隊士として、そして一族の誇りにかけて、
あなた方の力となります。


この力、お使い下さい』







この名も捨てなくてはならないな………




漆夜百合姫は“死んだ”




これから先は、あの酷く広い屋敷に縛られる事なく、

鴉祓月の一族の一人として、
最後の生き残りとして生きていく。




この世から混沌、鬼穢れを消し去る為に………


“俺”は戦い続ける。









＿＿壱章＿＿＿＿《完》

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