薄桜鬼｡+ﾟ+｡黒百合ノ雫｡+ﾟ+｡壱章

＊拾弐幕＊ ページ15

振り返ると、
普段着を着た左之さんがいた。

嗚呼……左之さんは非番だったな……




平助「左之さん、こんな所で何やってんの？」




左之「何って、情報集めてた山崎から

情報の文を貰ってきた帰りだ。


酒は一応あるし、暇だったからよ。
ついでに、聞き出していた所だ」




総司「嗚呼。さすがだね、左之さん。

どっかの“何とか先生”とは違うね(*^-^*)」



平助「おい、そりゃどういう意味だよ！総司！！」



総司「何、僕は“平助”とは言ってないじゃない」



僕がそう言うと平助はぶぶくさ言ってくる。

そんな平助の事は無視して、
左之さんの情報を聞いて見る。




総司「それで？何が分かったの？」



左之「それがな…………」






総司side〜end〜
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“闇鬼”の特徴である

《漆黒の髪》

《紅い瞳》



その特徴を持つ“男女の双子”の子供が昔、

徳川家で産まれた。



だが、徳川家に仕えていた“予言者”が
その異様な姿を見て“災いの子供”と告げた。


が、その子供を“殺してはならない”とも
予言者は言った。



以来、兄の方は行方が分からないが、

妹の居場所は京の一角にある屋敷にいるらしい。


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土方side



「なる程。その話から推測すると、

兄の方が“闇鬼”の可能があると言う事ですね」




山南さんは“興味深い”と言いたげに頷く。


山崎の情報を得て、
幹部達で会議をやっている最中だが、

………まさか幕府に関わっていやがるとはな。





土方「もし、その情報が正しければの話しだが、

どちらにしろ、厄介だ」




山南「ええ………それが嘘ならば、

会津藩にも負担がかかってしまいますね」




新八「だけどよ、

このまま放っとく事も出来ねぇんだろ？


“アレ”を見たんなら」




新八の意見も一理ある。
見られたからには始末しなければならねぇ。




総司「でも、その話が本当なら、

どっちみち“闇鬼”は屋敷にいないし、
その妹とは余り関係ないんじゃないですか？


やっぱり、殺しちゃいましょうよ」




平助「………俺はもう少し考えてからがいいと思う。

“殺すな”って言われているなら、
やっぱり手を引いた方が俺達にも、会津藩にも、
負担はかかんねぇとは思うけど。


それに、幕府の関係者なら、
“羅刹”も知ってんじゃねぇかな」



幹部それぞれが意見を言い合う中、
俺はある案を思い浮かべていた。

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