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海賊 21 ページ24

軍の訓練所。
そこで、1人の青年ががむしゃらに剣を振り回し、汗を流していた。

がむしゃら、とは言えどもその筋はしっかりとしており、彼の振るう剣は正確に敵役の部下を気絶させていく。


「……つっきー、もう5時間やで?そろそろ終わらな…」
「うるさいっ!!96ちゃんはそこで見てて!」


そんな彼、天月を近くの床に座り込み眺めていた96猫が悲しそうな顔で見る。
天月は切羽詰まった様な顔で怒鳴り返し、さらに剣を切り込んでいく。


「ッ……!!」
「んなっ、つっきー!」

しかし、強がった天月も流石に体の限界が来たのかよろめいた。
焦ったように立ち上がる96猫。




すると、何処からか柔らかな風が吹き、倒れかけた天月を支えた。



汗まみれで、動きすぎと脱水により朦朧とする意識を叩き起した天月は、助けてくれた本人を見る。



「……歌詞太郎さんから話は聞いてたけど…ここまで追い詰めてるとは思ってなかったなぁ」
「Eve…くん」


柔らかな笑みを浮かべ、指先で風邪を操作するのは、色素の薄い髪の毛を揺らした青年、Eve。


「いぶいぶ、何しに来たん?」
「別に、こっちで始末する奴らが片付いたから遊びに来てみたんだけど……………天月くんがそこまで自分を追い詰めてるのは、《真冬》くんに会ったから?」
「ッ!!その名前を呼ぶな!!」



瞬間、天月の手から放たれた無数のナイフはEveに牙をむく。しかしEveは手早く強風を起こして、そのナイスを全て吹き飛ばした。


「あァそっか………今はまふまふ、なんだっけ。魔力持ちも悲しいよねぇ…本当の名前が分からなくなる、なんてさ」

「ちょっと、いぶいぶ……!」

「たしか、まふまふくんが魔力に目覚めたのも、そのせいで海賊になっちゃったのも天月くんのせいって聞いたよ?ほんとなの?」


無遠慮に、奥の見えない笑顔で言うEve。
天月は怒りと後悔のせいか、拳を血が滲むほどに握りしめていた。









《ねぇ"__"!あそこにいってみよ!》
《っえ!?でもあそこはいっちゃだめって……》
《少しくらいからいいでしょ!ほらっ》
《もうっ待ってよ"__"!》

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あまちゃん(プロフ) - 作品はもう更新されないのですか? (2020年1月15日 22時) (レス) id: e2b64e29e9 (このIDを非表示/違反報告)
三國おと♪ - 七つの大罪知らないけど何となくわかったおww (2018年12月8日 22時) (レス) id: bd02d20487 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア - 先程は本当に長文失礼しました(_ _) 今から避難所行くのでしばらく占ツク見れないマジ○ね★(^^)凸 でも帰って真っ先に見ます!こーいう能力とか魔法とか、そういうの本当に好きなんです!更新、楽しみです!待ってます! (2018年7月7日 8時) (レス) id: e1e03b0ec4 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア - すげぇこういうの好き!(>∀∂)ミ★ 関係ないけどバイオ全線(漢字違うかも)のせいで避難指示が出されますた この大雨の中避難するとか有り得ぬ 近くの川は増水して溢れそうだし、3〜4km離れたところの道路は少しですが水で浸かっています。長文失礼しました。 (2018年7月7日 8時) (レス) id: e1e03b0ec4 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽@リア充潰し隊会長 - 七つの大罪ってアニメのですか? (2018年3月2日 19時) (レス) id: 16542bad72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アリス x他2人 | 作者ホームページ:https://jp.pinterest.com/meru0626/  
作成日時:2018年1月1日 9時

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