あんさんぶるスターズ短編集 (ページ7)

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朔間凜月ページ7

｢…Aもさ、酷いよね｣

｢えっ、えっ？ん？｣

放課後。毎度のことながらレッスンにこない凜月君を探しに中庭にきてみたところ、木陰で眠っていた。

その凜月君を起こしただけである。それだけで、私は酷い人間になったのだろうか。

｢本当はさ、気付いてんでしょ？俺も、王様もセッちゃんもナッちゃんもス～ちゃんもま～くんも、みーんなAのこと、好きだって｣

｢…？確かに、私はみんなのことが好きだし、それなりに信頼してくれてるとは思う、けど…｣

凜月君に腕を引かれる。急だったので、膝をついてしまい凜月君と同じ目線になった。

紅に光る凜月君の目。その目に何を映すのだろう。

｢ね、A。そうやって、気付いてるのに気付かないフリしてちゃだめだよ。心の奥底で、Aは全部気付いてるの。でも皆を傷付けないように気付かないフリしてさ。疲れるでしょ｣

突然、凜月君に噛みつかれた。八重歯が首筋の皮膚を貫通し、血が体外に出ていく。それを凜月君は静かに飲み込んでいった。

｢いっ、｣

｢…いつまでも、潔白なままじゃ居られないんだよ｣

私から離れて、口の端についた私の血を拭いながら凜月君はいった。

血が流れて、制服の襟に赤いシミができる。事情を知らない人が見たらなんというか。

｢少なくとも、兄者はその傷の意味に気付くんじゃない？それで兄者を皮切りに、どんどんAに近づく輩が増えるんだろうね。そうなったら、Aはもう逃げらんないよ。｣

にっこりと笑って立ち上がる。傷口を抑えながら、私も立ち上がった。

｢覚悟しといてね、A。｣

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リッツは吸血ネタか昼寝しか浮かんできませんどうしましょう。