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岩泉が不機嫌に言うもんだから、あまり説得力はない。及川と花巻に視線をやると、顎で大学生の方を示した。
「えー？俺モテてんの？」
「野郎にな」
「俺も野郎だけど」
「知ってる知ってる」
ふざけていると一静が腰に手を回してきた。服が肌に擦れてくすぐったい。
「くすぐってぇって」
「も〜〜〜！ホンット！！」
「チッ」
「出た、本家」
花巻の茶化しに三人で笑えば、岩泉は花巻をジト目で見る。ホイッスルが鳴って、コートに戻る四人を見送り床に座る。
ルーズリーフをバインダーに挟む。サーブ前のホイッスルが鳴るまでの間、少し目を瞑る。耳が音を拾い、反射で瞼を上げた。
及川のサーブから始まる。
俺がどうこう言えるレベルではなくなったそれをただ見詰め、目を細める。そこから始まるゲームはただただ楽しい。
「オープン！」
「ブロック3枚！」
耳に入ってくる音と、目に入ってくる情報を一致させながらひたすら鉛筆を走らせる。
「ワンチ！！」
「オーライ！！」
渡がレシーブしたボールが及川の頭上に上がる。及川は前衛で、スパイカー2枚。誰を使うか。
及川の手元を見て笑った。
「クッソ！」
ストン、と大学生チームのコートにボールが落ちる。及川は本当にバレーが巧い。
「あの、堂島先輩」
「どした？」
控えの1年の声に反応してコートから目は離さず、鉛筆も止めず返事をする。
「ドリンク、作ってきましょうか？」
「あ、そうだな。悪りぃ、頼むわ」
「いえ！」
二人程でスクイズを抱えて走って行った。大学生の方の女子マネはずっと座っているらしい。代わりにうちの1年がいないようだ。いい気がしない。
(貸すんじゃなかった)
顔を顰めていると一静が俺を見て苦笑いした。すかさず笑顔になってウィンクをする。見ていたらしい花巻にまで笑われた。
11時半を少し過ぎた。ゲームも一区切り付き、少し長めの昼食にするらしい。
「あー、疲れた！」
「おつかれ」
「ご飯〜！」
俺が座っている周りに、弁当箱を持って一静、花巻、岩泉、及川が座る。
「ほいよ」
「あ、さんきゅ」
一静が俺の分の弁当を差し出す。メモから顔を上げて両手で受け取り、俺も箸に持ち替える。
「ん？そのバンダナってまっつんの？」
「目敏すぎ」
「キモいな」
「なんで？！」
「流石にキモい」
俺の弁当のバンダナに気付いた及川に、一静が口を開いた。
「少しの間うちに泊まってんの」
「エ"！！Aちゃん家出？！」
首を振って否定する。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！及川も花巻も友達思いだと思うので、嫌がってる堂島を連れていった先輩に嫌悪感示しそうだなと、この展開にさせていただきまました！なかなか松川夢ってないので、自分のためにも頑張ります！笑ありがとうございます！ (2022年8月11日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 展開が！！最高すぎます！！松川だけじゃなく花巻達まで不快に思ってる感じ本当に最高です...たくさん更新してくださるのでとても助かってます、これからも頑張ってください！^_^ (2022年8月11日 3時) (レス) @page5 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年8月9日 11時
