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花巻は話を聞いて「だからか」と言いながら弁当を食べ進めている。岩泉は眉間に皺を寄せた。
「半分勘当。まぁ、元々卒業したら家は出る予定だったし、それがちょっと早まっただけ」
「ちょっとどころか約1年じゃねぇか」
「で？卒業までがちょっとの間ではないよね？どうするの？ひとり暮らし？」
「いや、俺の母さんが今日物件見に行ってるから、俺と暮らすよ」
「エ"！！」
及川の汚い声が体育館に響く。一静の発言にさすがの花巻も咽せ込んだ。
「マジで言ってんのか？！」
「まぁ、一静の母さんもその気だし」
「うちにはAに飢えたハイエナがいんだよ」
「まっつん以外に？」
「松川家は全員"まっつん"だろ」
「一静の弟がやべぇのよ」
及川と花巻がスン、と表情を消す。
「え？なに？え？Aちゃんってそういう人に好かれるの？」
「その言い方は俺にも岩泉にも失礼なんだけど」
一静がムッとして及川に圧を掛ける。岩泉もそれに加勢するように睨んだ。下手を打ったと気が付いた及川は「ごめんごめん！そうじゃなくて！！」と叫んでいる。
「Aモテすぎじゃね？分けろよ」
「それはなんかごめん」
「花巻は男にモテてぇのか」
「あー、いや。やっぱいらねーわ」
パス、と言いながら最後の一口を食べて、花巻は弁当箱をしまう。
「なぁなぁ堂島」
「ん、なんすか？」
またあの先輩に話掛けられる。大学生達をチラリと見れば、2個上のOBは何やらニヤニヤとこっちを見ていた。
「あっちで話さねぇ？」
「ここじゃダメなんすか？」
隣にいる一静は何も言わないが、絶対に顔に出てる。先輩は一静の方を見て少し眉間に皺を寄せた。
「ちょっとくらいいいじゃねぇか」
「ヤですよ。大学生怖いっすもん」
「ははは、1年の頃から言ってるよな」
分かったようなことを言う先輩に少し腹が立つ。
「まぁ、今は違う意味で言ってますけどね。」
「どゆこと？まぁいいわ。ちょっとだけ、な？」
一静の溜息が聞こえる。立ち上がると、見るからに先輩は気を良くした。
「すぐ終わっから」
「じゃねぇと困ります」
先輩が俺から視線を移したタイミングで、一静の癖毛に手を伸ばす。柔く撫でると手を掴まれた。
「待ってる」
俺の手の甲に唇を落とした。
「まっつん大胆」
と言う及川の声と、岩泉の舌打ちが聞こえた。
「こいつですよー！俺のカワイイ後輩！」
「へー、ほっそいな」
不本意ながら話のネタにされる。どいつも気持ち悪い目で俺を見ていた。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！及川も花巻も友達思いだと思うので、嫌がってる堂島を連れていった先輩に嫌悪感示しそうだなと、この展開にさせていただきまました！なかなか松川夢ってないので、自分のためにも頑張ります！笑ありがとうございます！ (2022年8月11日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 展開が！！最高すぎます！！松川だけじゃなく花巻達まで不快に思ってる感じ本当に最高です...たくさん更新してくださるのでとても助かってます、これからも頑張ってください！^_^ (2022年8月11日 3時) (レス) @page5 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年8月9日 11時
