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部室に行き、ジャージのまま汗を処理して荷物を担ぐ。
「これ、Aちゃんの？」
「ん？あ、そう」
さんきゅ、と言いながら及川から手渡されたバインダーを見る。
今日書かせたサーブについての感想。書いてあるのは「かっこいい」「強い」「すごい」というのが殆ど。
(まぁ、これが普通か)
頭を抱えそうになるのを抑え、四人より先に出口へ向かい靴を履く。
「随分と悩んでるねーAちゃん」
「あー？うん。今年はハズレ年だわ 」
「マネ候補そんなにひどいの？」
苦笑いしながら及川と話す。
「やっぱ去年の子入れたらよかったな。いい子だと思ったんだけど」
「あのコはダメ」
「まっつんがこれじゃあね」
あまりマネージャー候補に興味を示さない松川が断固拒否した子は、俺の中では高評価だった。反対している理由を松川に何度も聞いたが濁し、明らかに何かを隠していた。
「俺はAでも人を見誤ることあるんだなって思ったよ」
「そんなに？」
うん、と松川がなんでもないように頷くのに怪訝な顔をしてしまう。人を観察する癖を活かして色んな人を見てきた。それもあり、あの子は裏表のない子だと思った。
「いい加減なんでダメか教えろよ」
「んー？じゃあ今日はAん家行っていい？」
勉強しながら話そ、と松川が言う。
「いいね、数学教えて」
「じゃあ決まり」
その前にラーメンな、と及川を見ながら松川が悪戯っ子のような笑顔を見せた。思わず表情が緩む。
それを見た花巻が俺を見て安心したように笑う。
「いつものAだな」
「心配かけてごめんな」
「気にすんな」
何気にアニキっぽいところのある花巻を頼ってしまうが、優しさに甘えてはいけないと自分を叱咤する。
「まぁ、Aは普段から頑張りすぎだから、少しは周り頼れよな」
「そうだな」
会話に入ってきた岩泉に驚きつつ「さんきゅ」と言えば、花巻と岩泉に頭を雑に撫でられる。
いいだけ撫でられたあと髪を整えながら花巻を見ると、岩泉を静かに見ていた。
「お待たせ」
「じゃあ行こうかー！」
「及川ゴチー」
「奢らないから！」
部室から出て歩きながらエナメルバッグにバインダーをしまう。いつものようにくだらない話をして着くまでの時間を潰す。先程あったトラブルなんて最初からなかったかのような雰囲気に安心する。
「いらっしゃーせー」
五人で好きなメニューを注文し、腹一杯食った。
「食い過ぎた」
「だね」
会計が終わるのを外で待った。
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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます！負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月14日 0時
