my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ22)

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あまりにもその様子が変で、私は双眼鏡でしっかりハリーの姿をとらえる。

「スリザリンのあの人が何か悪さしたのかな」

ハンナはそう言ってハリーが先程ぶつかったスリザリンの選手を指さした。
私は双眼鏡を除きながらその言葉にうーん、と悩む。

『よっぽど強い闇の魔術じゃないと、箒にイタズラは出来ないはず』

そんなのことをする人がこの会場にいるのかと思うと少し身震いをしてしまう。
とにかく、早く箒の暴走を止めてしまわないとハリーが落ちるのも時間の問題だ

私はグリフィンドールが集まる応援席の方に双眼鏡を向け、ハーマイオニー達を探す。

突然立ち上がる人影が視界に入り、その姿は目を凝らしてみるとハーマイオニーのようだ。

『ハーマイオニーがもう動いてるみたい』

その動きをとらえながら隣のふたりに伝えると、2人は安心した様な表情を見せた。

しばらくするとハリーは箒にまたがれるようになっていたが、つかの間に急降下していく。

『嘘…』

「A、ポッターがなにか吐こうとしているわ」

そりゃあの高さから急降下したら…なんて言っていると、金色のものがハリーの手に落ちた。

「スニッチを取ったぞ！」

スニッチを高くあげ、ハリーは叫ぶ。会場は大混乱のままグリフィンドールとスリザリンの試合は終わった。

次の試合で兄の活躍を見届け、クィディッチ大会が終わる。レイブンクローに勝利したハッフルパフは寮に戻るやいなや談話室で賑やかになった。

私は疲れてしまったので、少しみんなと話して早めに部屋にあがった。
窓を見ると、もう既にハーマイオニーのフクロウが来ていたみたいで、コツコツと窓をたたいて待っていた。

急いで窓を開けて手紙を見た。

「親愛なるAへ

今日の試合はどうだった？私は大変だったわ。だってハリーが箒から急にぶら下がり始めたんだもの。

私は直ぐにその犯人を探したわ。そしたら、スネイプ先生が瞬きもせずにハリーに向かって何かを唱えていたの。

急いでそっちに行ってスネイプ先生の気をそらしたら箒が大人しくなったから良かったんだけど…。

ともかく、今日は大変な一日だったけどとても楽しかったわ！
Aが試合できる日が待ちきれない。

ハーマイオニーより」

いつもより詰め込まれた文章を見て、よっぽど大変だったんだなとすぐにわかった。
私も今日あったことやクィディッチのことを手紙にかき、フクロウに加えさせた。

すると、突然談話室のほうからAー！！と名前をよばれたので急いで向かった。

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