my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ21)

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季節は11月。
学校は既に冷え切り、湖は氷で張りつめた。

朝の大広間はいつもよりもっと賑やかだった。今日はクィディッチの試合なのだ。

私は自分の席に着く前に、兄のセドリックの元に行った。シーカーのセドリックは至っていつもどうりのように見えた。

『緊張する？』

私がそう言うと、セドリックはすぐに答えた。

「そりゃあするよ。でも、だんだん楽しみになってくるんだ、Aもやって見ればわかるよ」

そう言って笑いながら私の肩に手を置いた。
すると、周りの上級生達も2人で試合できる日が楽しみだなと言った。

セドリックに別れてを告げ、朝食を食べようと自分の席に向かっていると声をかけられた。

「A！」

声の主はハーマイオニーだった。ハロウィーンのトイレ以来の再開に私達は思わず抱き合った。

私はグリフィンドールの席に座らせられると、ハーマイオニーが実は…と私に耳打ちをする。

「ハリーがシーカーになったの」

『えっ？』

続けられた言葉に戸惑いそう返すと、正面にいたハリーが静かにうなずいた。

「ごめんなさい、いつも伝えようと思って忘れちゃってたの」

私は驚きで、口を片手ででおおったまま固まってしまった。でもハリーの言葉で直ぐに元に戻る。

「緊張して食べる気にもならないよ」

「デビュー戦がよりによってスリザリンとだし、気持ち分からなくもないよ」

ハリーの言葉にロンが続ける。
2人の様子を見て私はやっと口を開けた。

『ホントか分からないのだけど…セドリックはだんだん楽しくなっていくって。大丈夫よ』

ハリーは気が軽くなったのかありがとう、とさっきよりも明るい表情でそう言った。

11時になると、私とハンナ、スーザンで競技場の席へ移動する。
席につき会場が静かになった頃、フーチ審判の大きい笛の音がなった。

たくさんのほうきが空に上がっていき、実況放送の声も会場に広がっていく。

グリフィンドールが先取点をとるとスリザリンの攻撃になった。すると、実況者がスニッチを見つけたようだ。

『どこ！？』

私はスニッチを探すために双眼鏡をこれでもかと覗き込み身を乗り出す。スニッチが出てきたらさらに試合が熱くなる。

スーザンが笑いながら落ち着いて、と言うのが聞こえやっと自我に戻る。

「Aったら、さすがあのセドリックの妹だけあるわね」

そう言うハンナにクィディッチだけはつい熱くなってしまうの、と苦笑しながら返した。

「ねぇ、ポッターの様子が変よ。」

すると、スーザンが突然ハリーを指さして言った。
その指の先には、片手だけで箒につかまってぶら下がるハリーがいた。

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