my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ18)

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図書室で魔法薬学の本をじっと見つめる。

入学して間もなく苦手教科を作ってしまった私は見事周りよりワンテンポ遅れてしまった。

ハンナやセドリック、その他の友達がその都度私に丁寧に教えてくれるけど、毎回頼むのも申し訳ないので自力で頑張ってみる。

『うーん』

上手くいくはずもなく、本を開いて3分で机に突っ伏した。

カーテンが空いたあかるい窓の下に座っていたからか、窓から暖かい陽の光が差し込む。

しばらくそうしていると、急に足音とともに光が消えてしまった。

「何をしているんだ？」

突然声をかけられ、驚いて顔をばっとあげると窓の前にドラコがこちらを見ながらたっていた。

『なんだ、ドラコだったのね』

びっくりした、と私が言うとドラコはぽかんと口を開けて固まったがすぐに元に戻った。

『大丈夫？』

「いや、スリザリンの奴ら以外で僕のことをファーストネームで呼ぶ奴は珍しいから驚いただけさ」

そう言ってドラコは私の正面の椅子に座り、私が持っていた魔法薬学の本を拾い上げた。

「こんな本なんかみてどうしたんだ」

『魔法薬学だけどうしても出来なくて』

本を開き、眉間にしわ寄せて本を読み始めるとドラコが私に聞いたので答える。

『ドラコも魔法薬学が苦手なの？』

私がそう言うと、ドラコはぱたんと本を閉じて小首を傾げた。

「僕に苦手教科はない」

なんなら得意科目だ、と当たり前かのように言葉を続けて言う彼を見て私思わず固まった。

驚きで言葉を出せずにいると、ドラコは立ち上がった。

「分からなかったら僕に聞くといい」

ドラコは眉を上げてそう言うと図書室を出ていった。

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ある日の朝私は甘い香りで目が覚めた。

どうやら昨日の夜に窓を閉め忘れていたみたい。
ハンナやスーザンに目を移すと、私と同じくベットの上で今にも何かを言いたそうな顔をしていた。

「パンプキンパイよ！」

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