my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ32)

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その日の授業の事。
闇の魔術に対する防衛術の授業をギルデロイ・ロックハートが担当した。

ロックハート先生は自己紹介という名のほぼ自慢の話をずらずらっとはなした。

しばらく話したあとあまりにも奇妙な笑いをするものだから私は思わず顔をしかめ、隣に座っているハンナの様子を見ようと視線を横にずらすと頬に手を当ててうっとりとしていた。

「気を付けて…魔法界の中で最も汚れた生き物と戦う術を授けるのが私の役目です。君たちはこれまでにない恐ろしい目に合うでしょう……

だが私がいる限り君たちは安全です。どうか叫ばないようにお願いしたい」

そう言ってカゴのマントを外した。その中には小さい生き物が沢山。

私の後ろにいたスーザンが突然肩を叩いて、あれはピクシーよ！と小声で叫んだ。
その瞬間、ロックハート先生はカゴの扉を開き部屋中にピクシーが舞う。

私たちは大パニックで、いち早く教室から出ようと走った。中にはピクシーにイタズラをされている人がたくさんいたが、残念ながら自分を守るので精一杯。

私を含むその教室にいたハッフルパフとレイブンクローの生徒はいっせいに教室を飛び出すも、ピクシーは廊下にまでしつこくついてきて混乱は続いたままだった。

私がハンナとスーザンの手を引いて廊下を全速力で駆けていると、ドラコや他のスリザリン生とすれ違う。

その際どうしたんだ？と声をかけられた様な気がしたけど今は逃げるのに必死すぎて返せなかった。

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その日の夜、どうやらスリザリンとグリフィンドールの授業でも同じ事をしたらしくスリザリンのテーブルからはロックハート先生を批判するような声が沢山聞こえた。

これには私もさすがに仕方ないなと思う。

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あれからしばらく経って。

『ハンナ、スーザン受かったわ！！』

クィディッチ選抜試験で見事に合格した私は、談話室につくなり疲れなど忘れて2人に飛びつく。

2人がおめでとう！と言ってくれて嬉しい気持ちに浸っていると今度は後からセドリックがやっとAと試合かできる！なんて叫びながら私に飛びついてきた。

それを見た周りのみんなも笑顔で祝福してくれたので談話室は一気に賑やかになった。

その日の夜、ハーマイオニーに手紙を真剣に書いていると見覚えのあるフクロウが私の窓をこつこつと叩いた。

その黒い毛並みからドラコのフクロウだろうと私は確信した。

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