花魁、拾いまして。【浦.島.坂.田.船.】

花魁5 ページ6

A サイド

？「本当にいていいの？俺らを匿ってるってバレたらあんた、吉原に入れられるかもしんないよ、？」

戻ってこいと言うように紫髪の男が茶髪の男の肩を掴む。

吉原に入れられる、ね。

『問題ありません。私は吉原に入れないので』

掴まれている袖を振り払って床に座り込んでいる茶髪の男を見下す。

？「吉原に、入れない、？」

ポカンとした男に少し苛立たを覚えつつも目を合わせた。
　
『あなたが知る必要はないし、私があなたたちを匿っているとバレても吉原に入れられることはありません』

では…と去ろうとするとまって！！とさかたさんに止められる。

今度はなんだと言うんだ。

さ「その、あの…」

紫と黄色が早くどっかいけと言うように睨んでくるからここを早く去りたい。

人の家だというのに図々しい二人だ。

さ「ほんまに、ええの、？」

まだ言うのか。

ここにいたいのかいたくないのかわからないな。

さ「僕ら四人もいるし、迷惑かけるかもしれんし…」

食費のことを気にしているのなら問題ない。

この家にはたくさんお金が残っている。

まぁ、この四人を買うほどのお金はないが。

『どうぞ』

あの部屋に入らなければ私は何も思わない。

さ「あ、じゃぁ、その、名前…」

『けっこうです。』

どうせいつかはいなくなるんだ。

変な情がつかないようにしなければならない。

知る必要、ない。

？「お願いだ、助けてくれ、」

茶髪の男が頭を下げると他の三人は見合わせて頭を下げた。

…胸くそ悪い。

『…わかりました』

優しい人は本当に苦手だ。

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