花魁、拾いまして。【浦.島.坂.田.船.】

花魁3 ページ4

A サイド

さ「ほ、本当に手、出しませんか、？」

ちらちら、と私を見ながら前を歩く彼。

なんか、うっとおしい、、、((

『出しません。

前を見ながら歩かないと危ないですよ』

そういうと彼は不安そうな顔をしながらも前を見て足を前へ前へと進める。

、、、無言はキツイな。

『、、、どうして、吉原から逃げ出したんですか』

その言葉に彼はピクリと反応した。

さ「、、、吉原は、老若男女誰もが楽しめる夢の国でもあるけど、それは"客側"だけ。

僕たち花魁はおかされて、相手のご機嫌とって、またおかされるを繰り返すだけの苦痛を味わうだけ。

そんなのを毎日、毎日繰り返してたら逃げ出したくもなるやろ、？」

、、、たしかに、知らないやつに毎日毎日おかされてたら嫌にもなるよね、

さ「親が廓に僕らを売ってあそこに入ったけど、

あそこに入ったときから"男"なんかとっくに捨ててんねん

というか、男として見られてない。」

男、ね。

さ「誰かが身請けしてくれたら一番いいんやけどやっぱりあんな金額、払えへんよね、」

さっきら気になっていたけど廓言葉が抜けてる。

やっぱり使い慣れてないのか、、？

『いくらするんですか？』

そういうと彼は苦笑いをした。

さ「1000両、４人いるから4000両やね、」

僕らは4人でセットやから、と言った坂田さん。

4000両って、、、そんなの買わせる気ないじゃん、、。

＿＿＿＿＿＿＿＿

1000両→約4千万円

花魁4→←花魁2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す