世界で一番【あほの坂田】

世界で2 ページ3

A サイド

準備を終え、家を出て学校まで登校する。

普通の人から見たらなにもないただの登校中の高校生に見えるだろう。

だが、この男といるとそういうわけにもいかない。

『、、、、。』

前を歩いている坂田に気づかれないように消え、遠くにいた坂田を狙う敵を排除する。

それが私の朝。いつも通りの日常。

こいつに仕えてる一族じゃなかったら私はただの一般人だったのに。

さ「あっ！A！学校が見えてきたで！」

そんなの、見ればわかる。

『そうですね』

こんな愛想笑いにもこいつは満足そうに笑う。

あぁ、不気味だ。

さ「あっ！うらさーん！！」

前を歩いている茶髪で小柄な男性。

翡翠色の瞳がこちらを見る。

う「よぉ、坂田」

うらたわたる。

こいつは私をあまり好んでいない。

私もこいつを好んでいない。

いつ、誰が、どこで、坂田に毒を盛るか、命を狙うか、わからないのだ。

常に警戒しなければならない。

なのに、坂田は気にもしないように易易と相手を信じ協力する。

こいつには危機感がなさすぎる。

どこまでお気楽なんだ。

さ「A！はよいくで！」

やっぱりこいつはいつでも笑顔なのだ。

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