【93】復活 ページ43
芝健 side
『着いた！！！！』
天月さんからのお願いで
今日一日、ピースくんの調子確認係に任命された。
でも様子を見る限り不調には見えない。
四日前まで入院していたなんて嘘みたいに。
「目がキラキラしてる」
「この子はホンマにライブ2回目ですか？」
「テンションの上がり方は子供なんだね。安心した」
中に入るとリハ、声出し、場当たり。
しばらくすると、一つの問題が現れた。
「そっか、振入れてないんだ…」
楽曲についてる振り付けが伝わっていなかったのだ。
＿＿＿＿＿
「そうそう、ここは正面。で、指先見て…完璧やん…www」
特訓の最中。ダンスを元からやっていたこともあって、振りの覚えも動きもとてもいい。
メンバーに欲しいくらい。
『これで全部ですか？』
「うん！流石、覚えるの早い！」
『そんなことないですよ』と謙虚な姿勢の彼はやはり、大人びている。
でもそれは装いじゃなく本心。
少し幼さの残る瞳が寂しさも感じさせた。
「大人だねwww」
『笑い方釣られます...w』
笑顔は、綺麗だ。
＿＿＿＿＿
Aside
「本番もう少しだけど緊張しないの？」
後ろから聞こえた声。それはEveさんの声だ。
『楽しみが勝ってます』
「ミスは二の次か」
多分、少し前までの僕なら緊張して何も考えられなくなっていただろう。
でも今はどこか落ち着いていて、夢が目の前にある。
それがとてつもなく嬉しく、楽しいのだ。
「期待してる」
そう言うとどこかに行ってしまった。
廊下でアップをする皆さんの衣装が輝く。
僕も、負けない。
先輩であり、仲間であり、敵。どんなにそれが嬉しいか。
「似合ってるなぁ」
センラさんが楽屋から出てきた。
流石。センラさんの色気が凄い。
『香水、いい匂い』
「まふくんに教えてもらってん。てゆうか、ほんまに１３なんかってくらい、ピースも色っぽいで」
【まもなく、入場を開始します】
｢ほな、頑張ろな｣と肩をぽんと叩かれ、センラさんは舞台袖に消えていく。
心に楽しみと同時に鼓動が高鳴った。
『っし』
いっちょやりますか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 200人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨音(プロフ) - 柊さん» ありがとうございます！がんばります！！ (2020年2月22日 22時) (
レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - とっても面白いです！応援してます！ (2020年2月22日 19時) (レス) id: 6c7d5f5114 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - らんさん» 運命ですね。 (2020年2月9日 21時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
らん - 私の学校に 加藤 晴也 って名前の人いる！ (2020年2月9日 18時) (レス) id: 665c5b97f1 (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - 蒔さん» ご拝読ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年1月21日 14時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨音 x他1人 | 作成日時：2019年12月27日 16時
