ずっと好き【豪炎寺修也】

42『染岡side』 ページ42

きっと＿＿＿好きな人をいじめるって言うのはこの事だ



今の水無月の泣きそうな顔を見て思った



今のこの状況から見て、俺は言った後に、酷い事を言ったんだとわかった



あいつを初めに気にかけるようになったのは……たぶん、あの時だ




あいつが、豪炎寺に告白した時



俺は、昼休みにたまたま見かけてしまったんだ



2人の声がして、何となく隠れてしまった



俺は、今まで何度も豪炎寺が告られている所を見てきた。それら主に部活中



何度も何度も告白する人、顔を真っ赤にして一生懸命告白している人



でも、そんな人達の共通点は必ず、振られたら涙流して帰っていくことだ



だから、教室に涙目になっている人は大抵豪炎寺に振られた人なんだろうと思った



隠れていながら、今回もあの女子はきっと泣きべそかくのだろう。そう思っていた、だけど



いつも通りの素っ気ない断り方をして去っていく豪炎寺は変わらなかったが、その女子。
その女子は泣いていなかった



むしろ、よしっと拳を握って意を決したかのように「諦めないもん」と言った。そんな奴いるか？少なくとも俺は初めて見た



それから気にしだして、俺はあいつの自主練姿もたまたま見ていた



本当はいい事言いたいのに、あいつの前だと酷い言葉しか出てこない




俺は＿＿＿たぶんあいつの事が好きだと思う。

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