・ ページ21
「おぉ!シッマと大先生と……え、誰?」
ロボロさんの声……ってことはこの小さい人はロボロさんか(失礼)。周りを見てみると、イケメンさんたちがこちらを凝視していた。もう今日で何回顔をじっと見られたことか。
「え、大先生なんで女連れて来とるん」
「いやいや違うわ!これカルボくんやから!」
ずいっと前に押し出される。まあ確かに全体的に中性的ですけども、そんなに分からないものですかねぇ……。大先生の言葉に騒めきだす一同に、少し呆れた目をする。しかしすぐに笑顔を作り、いつもしているように話しかける。
「はじめまして……で、いいんですかね?カルボこと、水無月Aと申します!」
「ほ、ホンマにカルボやんな?」
ゾムさんが疑うような目で見てきたが、これ以上どう証明すればいいのだろうか。学生証でも見せるか?……意味ないか。
「何で疑っとんねん。安心せぇ、ちゃんとカルボやから」
コネシマさんが助け舟を出してくれる。多分こんな見た目だし、たちの悪いリスナーとか何かだと思われているのだろう。……そんな人本当に居るのかどうかは分からないが。ストーカーとかされたことないし。
「カルボさん、実際に会うのは初めましてですよね!私、エーミール……茶原 恵己と申します!」
パッと顔を明るくさせ、握手を求めてくる恵己と名乗る男。エーミールさんの声そのまんまのイメージだったのが少し驚きだった。礼儀正しいなぁと思いながら、その手を握ってもう一度名乗りなおす。
「カルボお前女みたいな恰好しとるんやな……いや、すごく似合っとるんやけど」
「そうですか?ありがとうございます!こういう服が好きなので……」
ゾムさんがそう言って席へ誘導してくれる。服は基本的にこだわりはないのだが、ダボッとした服のほうが色々と都合がいい。そのため好んでこういった服を買うようになった。
「あ、じゃあ自己紹介しよか」
そう言ってトントンさんを筆頭に自己紹介が始まった。
「じゃあ、カルボくんの歓迎会始めよか!」
自己紹介が終わった後、何故か飲み会は、僕の歓迎会へと名前を変えていた。特に動画を撮るわけではないのだが、皆さんテンションが高かった。僕は未成年なのでお酒は飲めないから、炭酸飲料を片手に乾杯の音頭を待っていた。
「乾杯!」
その声とともにグラス同士がぶつかり合う音が響く。……確か目下のものはグラスを先輩より下げて乾杯するんだっけ。炭酸飲料特有のパチパチとした感触が口に広がった。
351人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠井さん - みっくす13。さん» みっくす13。さんおはこんばんにちは!ありがとうございます!とても励みになります!失踪しないように気を付けたいと思います…(笑) (2020年5月19日 8時) (レス) id: e5ab6b52a6 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす13。 - (キキーーーッッ!!)おはこんばんにちは!みっくす13。と言う者です!この小説、面白いです!ゆっくりで良いのでこのまま続けてくれると幸いです!では、以上!(ブロロロロロロロロロロロ…) (2020年5月19日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - くずをさん» ありがとうございます!自分の妄想を形にしているだけではありますが、皆様に評価されるような小説を書いていけるよう努力します!更新頑張ります! (2020年2月29日 22時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 好きです!もっと評価されるべき!次の更新待ってます! (2020年2月29日 11時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - チョコレートさん» ありがとうございます!!なるべく早く更新できるように頑張ります!! (2020年2月19日 16時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:眠井さん | 作成日時:2020年1月25日 0時