新メンバー・爆誕！

・ ページ19

「いらっしゃいませー」

「Winstonください」

「あ、はいえーっと……」

煙草の注文か……。この番号を覚えるのが意外と難しいんだよなぁ。と思いながら探していると、ふとあることに気づく。
――この声、何処かで聞いたことがある。接客をするときはあまり目を見て話すことが無いのだが、その時ばかりはチラッと見た。

「だ……」

大先生だ……。『何処かで』って、ガッツリ聞いてるわ。というかここのコンビニの近くに住んでるのかな……。

「あ、あの……？」

「だ、大丈夫です……」

いきなり固まった僕を心配したのか、鬱先生が話しかけてくる。ハッと我に返り、頼まれた煙草を手に取りスキャニングする。ピッと子気味のいい音とともに画面に値段が出される。鬱先生がお金を出そうとると、もう一つ聞きなれた声が聞こえた。

「お、買った？」

「ん？あと少しやで」

それは鬱先生よりよく聞いている声で……。顔を見れば、顔面偏差値１１４５１４のイケメンがいた。……え、コネシマさんってガチでイケメンだったんだ……。
しかし、声を掛けられるほど勇気はなくて、結局いつも通り仕事をこなしてしまう。

「××円です」

「…………ん？」

そう値段を読み上げれば、コネシマさんがまじまじとこちらを見る。え、店員の顔そんな見る？なんて思いながらも営業スマイルを張り付ける。すると今度は僕のネームプレートをじっと見つめた。

「あ、あの？」

「…………え、カルボくん？」

な ぜ バ レ た し

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す