【○魂】無気力＋ドS=最強 3

101 雑草のように強く生きろコンチクショー ページ4

貴方side



蔵場はなるほど、と鼻で笑うと私たちに一斉砲撃を命じた



カキンカキン、と土方さんを庇いながら玉を弾く



ブシュッと音がして肩に流れ弾が当たった



鋭い痛みからして、肉を少しだけ抉られたかもしれない



土方「オイ、A大丈夫か！」


「うるせーな、これくらい唾付けときゃ治る」



ベーッ、と舌を出して土方さんに肩を貸したまま蔵場の行方を追った



土方「A、俺がアイツの車に乗っかる...テメーはバイクで追いかけろ」



土方さんはクイッ、と顎で乱暴に乗り捨ててきたバイクを指した



「りょーかい」



ご無事で、そう呟いて急いでバイクの元へ走る



さっきの肩の傷が思ったより深く、ドクドクと血が流れているのが分かる



でも、足を止めない



だって、ミツバさんを置いてきてまでこんなマヨラーの所に来ちゃったんだもん



責任とって最後までやり抜かなきゃ



「っ、かかった！」



鍵を突っ込んで思い切りスピードを上げて蔵場の乗る車を追いかけた



蔵場「ぐわぁぁぁぁぁ！！」



蔵場の叫び声が聞こえる


前をフラフラと走行する車の上には土方さんが乗っていた


あんな体でよくもまァ...



車上の土方さんを、蔵場の部下が撃とうと銃を構えた時、その部下をぶっ叩いたのは旦那だった


「旦那！」


よぉ、と私にヒラヒラ手を降る旦那は、土方さんに『激辛せんべえ』を投げてよこす



「安心しな。せんべえ買いに来ただけさ。てめー”ら”で届けてやりな、その方がアイツも喜ぶだろ」と言うと、蔵場の車のタイヤを木刀1本で止めようとした



無茶だ、そう思った私はもっとスピードを上げて車の横に付いた



「パンクしちまえ、クソッタレ」



車の前方のタイヤに刀を突っ込んで力強く切り裂いた


パンクしたようで若干スピードが落ちる


「沖田！」



蔵場ののせた車が突っ込む先には覚悟を決めたような眼差しで此方を見る沖田がたっていた



さっきの沖田とは別人のように強い目で此方を見据えている



その沖田の刀に迷いは見えなかった



真っ二つに切り裂かれた車体は果てなく炎上



「...沖田」



呼び掛けても返事はない


でも、何処か迷いのない強い感情を感じて安心した

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