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初対話。 ページ12

「えっと…珍しいね」

「…そうですか」

彼はイソップ・カール対人関係に少々問題がある青年だ。初めて声を聞いた気がする。

「今日はどうして大浴場へ?」

「…別に」

やはり他の皆さんが言っていた通り、コミュニケーションがとりにくいな…。

「えっと…」

「無理に話さなくて大丈夫です」

その方が僕も助かるので、と言われてしまった。なんだか突き放されたみたいで悲しい。

私は彼と無理に話そうとしてるわけじゃないんだけどな…。

横目で様子を伺う。表情は無い。湯に漬かりながら真っ直ぐと天窓を見ている。

私もそこに目を向けると様々な輝きを持つ星たちが闇夜を彩っていた。

「綺麗だね」

「…そうですね」

「星が好きなのかい?」

「別に…」

また黙り込んでしまった。

沈黙が続く。でも何故かこのゆったりとした時間がまだ続いて欲しいと思う。

いつの間にか居心地の良さを感じていた。
…まだ話していたいな。

「…僕と居ても楽しくないでしょう?」

初めて彼が話しかけてくれた。
…でも、何故そこまで自分を下げるのか。

「いや、そんなことは無いよ」

「気を使わないで…」

「使ってない」

彼のセリフを遮ってしまった。
…嫌だったんだ、彼が私を信用していない事を突き付けられるのがとても。

驚いたからか、彼は目を丸くしている。

「私は君が知りたいんだよ」

「えっ…」

彼はすっかり固まってしまっている。

「だから!…っ」

急に立ち上がったから目眩がした。
くっ…しまった。

のぼせた…せっかく彼と話せたのにっ…

「あなたは面白い人ですね」

最後に見えたのは妖しくほほえむ彼だった。

ーーーーーーーーーー

・→←交わることのない想い


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踊り狂う雑魚(プロフ) - あ、そうなんですね!良かった〜 (2020年4月29日 20時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)
ぬこまき(プロフ) - 踊り狂う雑魚さん» 元気ですよ!最近はあつ森しかやってないから第五全然できなくて笑 (2020年4月29日 0時) (レス) id: a8d43ca4fd (このIDを非表示/違反報告)
踊り狂う雑魚(プロフ) - ぬこまきさん、お久しぶりです。最近第五人格してないようなので心配になっちゃいました。お元気ですか? (2020年4月25日 9時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)
ぬこまき(プロフ) - 踊り狂う雑魚さん» ありがとうございます、よかったです! (2020年2月15日 15時) (レス) id: a8d43ca4fd (このIDを非表示/違反報告)
踊り狂う雑魚(プロフ) - 最高!こういうの好きです (2020年2月15日 9時) (レス) id: 5e1aeed0ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬこまき。 | 作成日時:2019年6月25日 2時

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