姉御とおんぶ ページ29
平助side
Aが倒れた時消えるかと思いAの体を強く抱く
平助「くっ…そ…」
また、守れないのか…俺は…
土方「…」
誰もが諦めた時
『へ…すけ…いた…い』
か細い声がした
平助「A!?」
『そ…』
俺はまた抱き締める
『死ぬ…窒息する…兄さ…助けて』
土方「おい、平助。病人を握り潰すな」
平助「ごめんごめん…嬉しくてつい…」
『帰ろ…うちらの屯所に…』
土方「そうだな。帰るぞ」
一同「おう」
平助「んじゃAは俺が」
『え、歩ける…』
平助「いいじゃねぇか!!ほら!」
『兄さ…おんぶ…』
土方「しょうがねぇな…」
平助「え、えぇ…」
総司「平助諦めなよ」
平助「むぅ…」
Aは土方さんの背中で安心したのか眠っている
土方「これじゃまるで昔じゃねぇか…」
平助「昔?」
土方「あぁ…俺が薬箱を抱えて歩いてたらな、Aが付いてくるんだが決まって最後にはおんぶだの抱っこだの言ってきやがるんだ」
迷惑そうに言う土方さんだが…どこか昔を懐かしむようでその瞳は優しかった
総司「そんなことを言ってる土方さんですけど…本当は嬉しいんじゃないですか?」
土方「ま…いつまでも頼ってほしいってのが俺の本音だな」
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作者名:ガラスの水蓮 | 作成日時:2019年3月18日 21時