姉御と療養 ページ17
風間side
吸血衝動が促進されてしまう間、俺の屋敷で療養することになったAだった
『風間』
風間「千景と呼べ」
『んじゃ、ち〜様で』
風間「まぁ、よかろう。して、要件はなんだ」
『家事はしたほうがいいん?』
風間「Aがする必要などない。Aは病を治すことに専念しろ」
『えぇ〜だって、暇なんやもん』
風間「暇…か…では、舞の事について教えろ」
『舞?あぁ〜そう言えば前披露したもんな』
風間「あの時の踊り見事だった。何か特別に習ったりしていたのか?」
『ううん、独学よ。昔っから歌や舞は好きやったから京に来た時芸子さんが踊ってるの見て見よう見まねでやってたらこないなってん』
風間「見よう見まねだけでそこまでとは…人間とは恐ろしいものだな」
『うち的にはち〜様の方が凄いけど』
風間「俺が?」
『なんやかんやで、うちに優しゅうしてくれるし助けてくれるし。女の人には優しいやん?』
ここ迄素直に褒められたのは初めてで俺はどう反応していいのかわからなかったが…
風間「ふっ俺としては当然だが、礼を言ってやらなくもない」
『素直になり〜な』
風間「Aには言われたくない」
『ひどいわぁ』
クスクスと二人で笑い合う俺達に優しい月明かりが照らしていた
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作者名:ガラスの水蓮 | 作成日時:2019年3月18日 21時