転入生の便宜・2 ページ30
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「初心者の多い、出来たてピッカピカのユニットとかなら、心情的にも入りやすそうなんだがな。そういう所ないか？」
「ん〜、『出来たてピッカピカ』ねぇ……」
この数週間で頭に叩き込んだアイドル科のユニット詳細を、脳内で手繰り寄せてみる。
新設されたユニットは少なくないけど、問題はそこではない。
最も重要なのは、『彼』の特異すぎる精神を疎まず、避けもせずに、寛大に受け止めてくれるような人間がいるかどうか。
つまりは、『彼』と無闇に衝突しない、他者との緩衝役になれるような人材が居るかどうか、という事だ。
『彼』の場合、それこそが最大の判断基準になる訳だが……。
「……今あるユニットじゃ、どこも無理だと思うかなぁ」
「ハッキリ言うなぁお前」
「事実だもの。皆、始まったばかりで、自分に余裕がないから、他人に気ぃ遣える人なんていないわよ。だから無理」
断言すると、そっか〜、と肩を落とすような仕草をしたが、そこまで落ち込んでるようには見えない。『彼』としてもダメ元だったのだろう。
「とすると、新しく『それっぽい』のを作るしかないか……。う〜ん、メンバーどうしよ。目ぼしい奴はもう他のとこに居るだろ〜？」
「そうだねぇ……」
腕を組んだ『彼』に倣い、私も腕を組む。
……正直、その�猝椶椶靴づ朖瓩法⊆禊�1名、心当たりが無いこともないんだけども。
仮にも『昔馴染み』のアイツを、生贄に捧げちゃっても良いのかどうなのか……。
ん〜、でもまあ、いっか。
鬼龍や斎宮くんに比べりゃ、格段に心は痛まないし。
「ん？ おいおいお前、どこ行くんだ。教室はこっちだろ？」
「教室よりもこっちが先。善は急げって言うでしょ？」
「……ほほう？」
私の言葉に、『彼』はニンマリと笑って、そそくさと私の後を付いて来た。
うんうん。アンタのそういう察しのいいとこ、嫌いじゃないよ。
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姫結(プロフ) - あーりすさん» 有り難う御座います。仕事が多忙なのもあり、月1回更新出来ればいいかな……ぐらいの気持ちでダラダラ書いてますので、それでも大丈夫でしたら、これからも気長にお付き合い下さい。よろしくお願いします。 (2018年5月16日 18時) (
レス) id: 11e7a2152f (このIDを非表示/違反報告)
あーりす(プロフ) - え、なんで今まで赤星になってなかったのってくらい面白いです！！この小説見つけられてよかった！！更新FIGHTです、頑張ってください！ (2018年5月16日 18時) (レス) id: ab6d254405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫結 | 作成日時：2018年1月17日 17時
