280話 ページ39
『はぁ〜』
そう考えてもどうもやる気が出んのよね
まぁ、家に帰るのにやる気っておかしい気もするけんど…
「何かあった?」
『ん〜…あったかと言われれば無いですし無いかと言われればあります』
にしては偉い眉間にシワ寄ってるよ?と人差し指でグリグリと眉間を押される
とは言われても正直私も分かっていないと言うか
なんて言えば良いのか…
まだ今のとこ起きてないと言うか
そもそも根本的に起きるのか分かんないと言うか…
ほんと気のせいと言われればもうそこまでと言うか……
と言うかそもそも
「せいっ」
『あたっ』
掛け声と共に額に来た痛みに思考が掻き消される
大した痛みでは無いけれど
完全に油断していた私にはクリティカルヒットと言うか
理由も分からずいきなり咬まされたデコピンの痛みに少しムッとしながら隣を歩く紀章さんの方を向く
『いきなりなんで_』
「今司ちゃんが考えてた事当ててあげようか?」
私の言葉を遮ってそう言い放つ彼と視線が交わる
その表情はさっきまでのご機嫌、と言うか不思議そうなモノでは無く
何かに対する怒りとか不満が全面に出ている…もはや隠す気zeroと言った感じだ
先輩後輩期間も含めてそれなりに長く一緒にいるが
初めて見るその表情と、「なんならもう一発食らう?」とでも言いたげな
視界の端っこで今も繰り返されてるデコピンの素振りから
私のちょっとした怒りと表情筋が同時にスンッと収まって即座に考えるのはただ1つ
___あ、これは何かアカンやつ…?
「そもそも俺に相談する程の事なのか…でしょ」
『………………イイエ?』
「ほんとに?」
『ハイ』
視界の端っこでデコピン素振りを開催していた手が止まるのが目に入る
「ふぅん」と聞こえてくる声に少しばかり期待するが
間髪いれずに両頬を掴まれて
グイーッとされるがままに紀章さんと向き合う形で至近距離からバッチリと目が合う
「それなら何でさっきから俺の目を見ようとしない訳?」
『パァァ……!』
(※精一杯の抵抗の声)
おおっとその笑顔はあれですよね”信用ならん”って顔だよねそれ。分かる分かる
圧の感じる”ん?”を聞きながら真っ直ぐに見詰めてくる視線の
精神攻撃ダブルゥゥ〜!
に、特に何も発せない私はゆーっくり目を逸らすと言う小さな抵抗をするしか出来ないのであった
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最小幹部 - shinox2さん» やったー!((谷山さんはそう言うカッコいい言葉をサラッと言うイメージがあったのでぶちこんでみました! (2020年1月27日 3時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 「つーかそれは俺が決めるから取り敢えず話せ」刺さる。言われたい(///∇///) (2020年1月26日 23時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - shinox2さん» わかります(笑)私も朴さんが結婚と言うのには「朴さん結婚するだ〜おめでとうございます!」みたいな感じだったんですけど、たっつんさんの時は「え、嘘マジで?ホントに!?(スクショパシャァァ)」って何か焦りました(笑) (2020年1月22日 21時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 朴さんの結婚は『あら〜姉さんおめでとう(^-^)』ぐらいだったのが、達の結婚は「!Σ( ̄□ ̄;)うぇっ!?は?まじで!?」でした。だいぶ絶叫して荒ぶりました(笑) (2020年1月22日 21時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - ころころさん» わかりみが深い……(精一杯の感想) (2020年1月19日 22時) (レス) id: 4419a0d4d5 (このIDを非表示/違反報告)
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