crime#7【失敗作】 ページ29
side忠義
「章大は私たちの宝物やで。」
「期待の星や。これからも頑張れよ。」
「うん、頑張るな。」
また今日も、
父と母と2つ上の兄のそんな会話を
廊下に隠れて聞いた。
兄ちゃんはこの町で1番の進学校の高校に通っている。
しかも、そこでも学年トップ。
おまけにバスケ部では1年やのにレギュラーに抜擢されてエースやし
人当たりも良くて、先生には好かれるし、友達も多いし、モテるし。
何でも器用にこなす。
非の打ち所がないいわば『優等生』。
「アイツも、章大までいかなくてももうちょっと頑張ってくれたらなぁ…。」
「あなた、それは禁句(笑)きっと、私たちの良いとこが全部章大にいってもうてん。その分の皺寄せね、あの子は(笑)」
「もーそんなん言うたらあかんよ。忠義は忠義で頑張ってんねんから、」
僕は耐えきれず自分の部屋に戻った。
僕は兄ちゃんに何一つ勝てない。
勉強はイマイチ。出来ないわけじゃないけど、よく出来るわけでもなくて。
運動神経も普通やし、人見知りをして友達も少ない。
兄ちゃんが出来ることが、僕には出来ひん。
いつも比べられては落胆されて。
僕は『失敗作』なんや、って
幼い頃から痛いほど感じていた。
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うぇすと(プロフ) - yuiさん» コメントありがとうございます!全部読んでくださったんですか!嬉しいです♪是非他の作品にも遊びにしてください! (2014年10月12日 7時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 初めまして。小説全部読みました! とても素晴らしかったです! 最後の作者様の言葉がとても心に響きました。 お疲れ様でしたm(_ _)m (2014年10月11日 1時) (レス) id: 95888b2c9a (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - みなこさん» いえいえ、ご期待に添えられず申し訳ないです…。ジャニストの小説も書きたいんですけどね…。あと少しですが、見守って下さると嬉しいです! (2014年10月3日 21時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - 無理なお願いすみませんでした(;´д⊂)完結まで楽しみに見せていただきます! (2014年10月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 2b4a624210 (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - みなこさん» コメントありがとうございます(*^^*)リクエストはとても嬉しいのですが…すみません。もうこのシリーズは完結させようと考えているので、ジャニストver.は厳しいかと…(汗) (2014年10月3日 20時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うぇすと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/7553/
作成日時:2014年7月19日 11時