42話 ページ43
この世界に生きている限り、何が正しいかなんて知る人は誰もいないんだ。
だからこれが正しいのかどうかも、俺にはよくわかんねぇけど。
その日はいつもに比べると、少しだけ冷えた朝で。
すやすやと熟睡するAを見んのも…これが最後にならねぇといいなぁ。
でも…もし、これが最後なのだとしたら。
ﾁｭｯ…
「……じゃ、行ってくる。」
虚しく響いた俺の声が、静かに消えていった。
その時、Aの首元で何かが光るのが見えた。
「……マジでずっと付けてんじゃん。」
Aの中に、俺はちゃんと存在してる。
Aに出会えてよかった。
そんな思い出の数々が、もしAを苦しめるなら、俺との記憶なんて無くなっちゃえばいい。
ｽｯ……
「いや……できねぇ。」
鎖をちぎろうとした手は宙で行き場を失って、結局俺はそまま家を出た。
さて…こっからどうすっかな。
伏黒に全部を言うべきか…いや。
それはアイツとAの間に何があったのかを"全部"聞いてからだ。
内容によっちゃ、伏黒の今後の行動でAを"そばで"守れる人間がいなくなるリスクも生まれる。
_____俺がやるしかねぇんだ。
Aを守るためだったら、何でもできる。
いつからこんなにも大事な存在になってたんだ。
初めて声をかけられたあの日、
暗闇の世界に、まるで光が差したような感覚だった。
真っ直ぐに見つめる俺の目が眩しくて、
ちょっとビビっておどおどしながら話す仕草が、
今思えば、最初から俺はAにずっと惹かれていた。
言えばよかった。
言えなかった。
俺の生きる世界があまりにも醜いから、Aを巻き込みたくなくて、一線を引き続けていた。
でも、言わなくてよかった。
この世界に生きている限り、
何が正しいかなんて知る人は誰もいないんだ。
____ビビってんじゃねぇよ。
……え？
「今の…
俺の、声……」
「あっ…！虎杖くん！」
その声で我に帰る。
後ろから走ってきたのは、つい最近ぶりの"紗里"っつーやつ…名字聞こうかな。
なんてボーッと考えながら、いつのまに隣に来ていたのか歩く俺の横でこっちを見上げて話しかけてくる。
「ごめんね遅くなって…！
虎杖くんから呼び出してくれるなんて思わなかったよ〜！」
「あー、まぁね。」
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美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え？)続編おめでとうございます！！！ (2022年3月17日 20時) (
レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2021年12月26日 0時
