すみません、声が出ません。【白鳥沢】

気になる ページ7

川西side

体育館の隅に座ってスケッチブックを
抱いている新城を見つめる。

緊張しているのか、周りをキョロキョロ見渡しているところは、まるで
小動物のそれだ。


天童「なぁーに見てんの？太一〜」

川西「あ、天童さん」


思った以上にボォッとしていたみたいで、他の先輩もチラチラとこっちを
見てくる。


瀬見「さっきっからボォッとしてるけど大丈夫か？
具合悪いなら休めよ？」

川西「大丈夫です。なんか、新城が
心配で」


そう答えると、天童さんが笑う


天童「あぁ、あの見学に来た女の子
さっきっから挙動不審だよネ〜」

白布「落ち着かないみたいですね」


そう言って新城のことを見つめる
先輩達(白布も含む)


穣子「おいそこサボるな〜
監督にチクるぞ〜」

天童「やっべ‼鬼が来ちゃったヨ〜」


誰が鬼だと突っ込む穣子先輩を横目に
また新城の方を向く。

すると、こちらに気づいた新城が、
手を振り返していた。

川西「かわいいな.......」


小さく呟いたその言葉は、騒がしい
みんなの声で掻き消された。



........おまけ........

天童「今日の太一、ヤケに気合
入ってるネ〜」


白布「新城が来てるからじゃないんですか」

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