第258話 ページ39
中々スピードの上がらない半壊したパトカーにイラつきながら、私達は思いきり違反スピードで道を走っていた
すると私が逃げている事に気づいたのか、一人の隊士がバイクに乗って追いかけてくる
…あれ無線付きのバイクか、丁度いいや
隊士1「土方ァァアア!!」
A「わぁ私の事はスルーですか…さよなら」
グサッと一瞬の隙をついて竜胆香を赤く染める
無人バイクが転ばぬうちに飛び移り、急いでバランスを整えると皆は驚いた顔をしていた
新八「な、仲間だったのに……」
A「…土方さん」
土方さんの方に視線を向けると、ビクッと体を強張らせ怖がっているトッシーがいた
A「私は前だけを向いて歩いています。あの人との約束…ミツバ姉との約束……破ったら承知しませんから」
自分の道を貫く、それがあの人との約束だった
あの人がいなくなっても私達はそれを守らなくてはいけない…少なくとも私はそう思う
土方さんじゃなくてトッシーになっても…守らなきゃいけない物はあると思い言ったはいいが、彼は怯えるだけで無言だった
A「…銀ちゃん、私先に行ってるから土方さんの事……よろしくね」
あ、おい!!と銀ちゃんが叫ぶのを無視してバイクを走らせる
……免許取っといてよかったぁ
簡易的な無線が付いているのは近藤さんから聞いているし、使い方もとっつぁんから教えてもらっている
…今通常なら隊士達は皆夕食の時間。きっと食堂にいる
食堂を中心に屯所やパトカー…まぁ結局全て繋いで私は話した
その中にはもちろん、土方さん達の乗っているパトカーも含まれている
A「伊東派、土方派…まぁどうでもいいや。全ての真選組隊士達に告ぐ!今すぐ局長の乗っている列車に向かえ!!早くしないと私達の近藤さんが死ぬぞ!!!とっとといかねぇと全員拷問部屋ぶち込んでから切腹だからなァ!!……これは真選組副長土方十四郎の言葉だ!近藤さんが死んでもいいっつー奴はそこで呑気に飯でも食ってろ!!ソイツはこの私…奏多Aが成敗する!!」
ガチャッと乱暴に無線機を叩きつけると壊れたがもうどうでもいい
後ろをチラッと見ると、目のいい私には運転席から身を乗り出して何かをしている銀ちゃんの姿が見えた
A「……頼んだよ、銀ちゃん」
土方さんを、元に戻してね
101人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
死神の鏡花 - 続き楽しみにしています (2018年5月8日 0時) (レス) id: 4e18eb5fcf (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - 梨蘭さん» 全部見て下さったんですね、ありがとうございます!!風邪が治り次第沢山更新したいと思うのでよろしくお願いします(*´ω`) (2014年3月6日 9時) (レス) id: c99269cb43 (このIDを非表示/違反報告)
梨蘭(プロフ) - すごく面白いです!このシリーズ1から全部見ました!!合格おめでとうございます♪これからも頑張ってください!応援してます(*´∀`) (2014年3月3日 1時) (レス) id: 343f8271cb (このIDを非表示/違反報告)
愛呼(プロフ) - いえいえ、本当はこちらが正解なんですよねwこれからも楽しみにしてます! (2014年2月21日 15時) (レス) id: e7b34c92b5 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - 愛呼さん» 歴史上の人物になってしまいましたね…ご指摘ありがとうございます (2014年2月21日 13時) (レス) id: c99269cb43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なくら | 作者ホームページ:http://nakura/hosizuki1
作成日時:2014年1月16日 19時