【銀魂】 血塗れの桜 第六章

第257話 ページ38

「はぁ〜…だから困るんだよお前は。伊東さんが言ってただろ?奏多は飼い馴らせば従順な殺人鬼になるんだよ。現に近藤がそう使ってるだろうが」


A「あ、あ〜!そうでしたね!アハハすんません」


「ちゃんと覚えておけよ?奏多を生かして返すのが沖田さんがこちら側にいる鎖なんだからな。それと絶対に他の隊士にはバラすな…あくまで攘夷浪士共の仕業にするんだ」


A「その辺は分かってますって…じゃあ引き続き捜索に向かいます」


「あぁ、頼んだぞ…」



ﾌﾞﾁｯと無線を切ってから沈黙が走る



A「あーあ、私殺されないのか。つまんないの」
新八「アンタ何言ってんですか!?自分の命狙われてんですよ!?」
A「大丈夫だって…私、総悟以外に負けた事ないから……線路に向かって」

銀時「あ?それまたどうして?」

A「…今日近藤さんは隊士募集演説に伊東と向かっているんだ。ｸｿｯなんで気づかなかった!!あのまま電車で殺せば……近藤さんは終わりだよ」




急がなきゃ……そう思っていると銀ちゃんのアクセルを踏む力が増した




銀時「つまり、俺達はとっとと列車に間に合って伊東っつー奴を倒せばいいんだろ?ったく面倒な事させやがる」

A「…ありがとう」









・






?side







「そろそろ、かな」








ﾌﾌｯと笑いながら列車の上に立つ影が一つ






今回、彼奴はよくまぁ馬鹿な真似をしたもんだとついつい嘲笑にも見える笑みが零れる




その影の手には真っ黒な刃







「……今回もたっぷり遊ぼうね?」





ニヤリ、と笑った影はフッと消えてしまった






否、気配を完全に殺したのだった




まるでこれから敵が来ると分かっているかのように―――

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