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最近、ワタルは俺のそばを離れて何処かへ行く事が多くなった。俺の仕事中は勿論、夜中に目を覚ますと隣で寝ていた筈なのに居なくなってる事も度々あった。
「ワタル、最近何処に行ってるんだよ」
「別に何でもないよ。太輔は気にしなくて大丈夫。仕事に集中して？」
幾ら問い掛けてもはぐらかされて、結局何も教えてはくれなかった。
「藤ヶ谷くん、ステップ間違えてるよ」
「すみません！」
「病み上がりで本調子出ないのかな。取り敢えず5分休憩しよう」
ワタルの事が気になって、ダンスの練習に集中出来なくて、らしくもないミスを繰り返した。
「どうした？なんかあったのか？」
「何でもない。ごめん、ちゃんとやるから…」
北山が心配そうにミネラルウォーターの入ったペットボトルを差し出しながら聞いてきたけれど、誤魔化す事しか出来なかった。北山にワタルの事を話す訳にはいかないから。
取り敢えず今は目の前の仕事に集中しよう。
北山から受け取ったペットボトルの水をがぶ飲みしてから立ち上がってダンスの練習を再開した。
「そう、その調子。そこはもう少し、北山くんを意識して」
「はいっ！」
「北山くんも、そこはもっと体勢低くして」
「はい、すみません！」
「もう一度、頭から！」
「「はいっ！」」
何度も何度も繰り返し練習して、新曲の振り付けを頭と体に叩き込んだ。
「だいぶ二人の息も合って来たし、もう一度頭から確認してみようか」
「「…はいっ」」
正直、物凄い汗だくでクタクタだったけれど、病院のベッドの上で過ごして落ちた体力を回復させる為にも、俺は気合いを入れて踊った。
「よし！じゃあ、今日は此処まで！明日は今日の分の確認と、コンサートでやる曲の振り付け確認するから、そのつもりで。じゃあ、お疲れ様」
「「お疲れ様でした！」」
振り付けの先生が帰って、俺と北山は汗を流しにシャワールームに向かった。
「なあ、今日久々に飲みに行かね？」
「んー…そうだな。たまには行くか」
数瞬、ワタルの事が頭を過って行くか悩んだけれど、フラフラと何処かへ行ってしまっている奴の事は気にするのはやめようと飲みに行く事にした。
それぞれ個室のシャワーで汗を流した。シャワーを浴びながら考えるのはワタルの事。気にするのはやめようと決めたばかりの脳内はワタルの事でいっぱいだった。
いつも何処に行ってるんだろう。
何を隠してるんだろう。
俺の知らないところで、何かが起きてる気がして落ち着かないよ。
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琥珀 - はい！！絶対に読みます！！ってゆうか、読んでます(笑) (2015年5月6日 23時) (
レス) id: 81fa3df666 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 琥珀さん» コメント、ありがとうございます！楽しみにしてくださって、本当に嬉しいです。頑張りますので、引き続き読んでくださったら嬉しいです！ (2015年5月6日 15時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 頑張ってください！！続き、楽しみにしてます！！ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 652e9fb3ab (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 海樹さん» 此方にもコメントありがとうございます！凄く励みになります。ゆっくりになるとは思いますが、更新頑張りますので、これからも読んでいただけたら嬉しいです^ ^ (2015年4月18日 19時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
海樹(プロフ) - 少ししか読んでないのに、文章がスーと頭に入ってきて自然とイメージを膨らませてくれました！ 文章がとても綺麗で、芯がありながらも優しい雰囲気を感じました☆ 更新楽しみにしています(*^^*) (2015年4月18日 19時) (レス) id: 8dd0998254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2015年4月18日 13時
