▽美化された好意 ページ15
「は、はぁ…」
やっと落ち着きを取り戻した私はその場に座り込んでしまった
いつも通りぼやけた世界。これに慣れてしまった私は変なのだろうか
未だ手を握ってくれているさとみくんは私と同じように座り込んだ、いや…しゃがんだのかな？
「大丈夫？落ち着いた？」
「あ、ありがとう…さとみくんがいなかったら私、どうなっていたか…」
「いつも通りに戻った？」
「うん、相変わらずぼやけてるけど…まぁね」
「そっか、良かった。どうする？今日行くのやめる？」
「いや、行くよ。そういえばさとみくんって家近いの？電話切ってから五分ぐらいだったよね？」
「そそ、家から五分ぐらい。だからご近所さんだね〜」
「そうなんだ、今度連れて行ってね」
「俺の家猫と犬飼ってるけど大丈夫？」
「うん、大丈夫」
「そっか〜…よし！立てる？ころんの家行こ！」
さとみくんの声がやけに耳に響く
優しいその声は私を溶かすかのように包まれる感覚に落ちる
もっとこの声を聞いていたい、もっとこの手を繋いでいたい
好き？
もしかしたら私は…好き、なのかもしれない
だって、さとみくんとずっといたい
とりあえず私はさとみくんとの手を離さずに立ち上がった
「大丈夫？手、繋いで行く？」
でも…
「ううん、大丈夫」
きっとさとみくんには好きな人がいる
なんとなくだけど分かってる、なんでだろう
思い込みなのかは分からない。ただなんとなく、それだけなんだ
好きな人いるんだろうなって、ただそれだけ。
私はさとみくんから手を離すとぼやけた瞳に映るピンク色の髪の影を頼りに外に出た
…そういえば服がピンクだ
「……ねぇ、ぴゅー？」
「ん？」
夜中の冷たい風が私たちの間をすり抜けていく
「…さっき泣いてたじゃん、これ」
差し出してくれたのは…なんだろう、見えない
「ハンカチ、それで拭いて…そして今度でいいからさ、なんで目が見えなくなったか教えてよ」
私はハンカチを受け取ると冷え切った涙を拭いた
私の心も冷え切っていた。
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彩華ぴあの - 美怜さん» ありがとうございます。https://uranai.nosv.org/u.php/list/osusumeutaite/一応こちらURLです。 (2019年11月16日 18時) (
レス) id: 4d63d0190f (このIDを非表示/違反報告)
美怜(プロフ) - 彩華ぴあのさん» ぜひ入れてくださるのなら入れて欲しいです！！^^* 好きな作品に入れてくださるなんてとても鼻が高いです^^* ありがとうございますm(*_ _)m (2019年11月15日 23時) (レス) id: a91e59d2ae (このIDを非表示/違反報告)
彩華ぴあの - 断ってくれても全然平気です。検索避け必須なら言ってください。 (2019年11月15日 18時) (レス) id: 4d63d0190f (このIDを非表示/違反報告)
彩華ぴあの - はじめまして。彩華ぴあのと書いて「いろはぴあの」と読みます。歌い手オススメ…ってか私が好きな小説プレイリストを作成したいと思っているのですがプレイリストにこの作品を入れてもよろしいでしょうか？ (2019年11月15日 18時) (レス) id: 4d63d0190f (このIDを非表示/違反報告)
美怜(プロフ) - 雪華-setuka-さん» 泣くやつですか？泣いちゃってください← 好きと言ってくださってとても嬉しいです…！ありがとうございますm(*_ _)m 後日談、良ければ作ってみたので見てくださると嬉しいです笑 (2019年11月4日 17時) (レス) id: a91e59d2ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美怜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=324f542f19ae936f83fccafe124270c2...
作成日時：2019年9月16日 17時
