Closer 【吉沢亮】 (ページ4)

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すこししょんぼりしながらも、テレビの方へ目を向けなおす。

するとちょうどグリーティングの紹介でジャスミンとアラジンが現れた。

「わぁ.....」

思わずケーキのショーケースを目の前にした子供のような声が出る。

彼らはこれからの季節に向けて、冬バージョンの装いで、いつもの衣装とはまた一味違ってとても素敵だった。

「いいなぁ....」

『なにがいいなぁ...、なの？』

さっきまでやっていたゲームが一区切りついたのか、彼が私の肩の上に頭を乗せてきた。

「ん？あぁ、いやここんとこ忙しくてディズニー行けてないなって」

心のうちが見透かされないように咄嗟に嘘をつく。

彼がこういうのをあまり好まないのを知っていた。

だから、「一緒にディズニー行きたい」なんて口が裂けても言えなかった。

『ふーん、でも俺あんまディズニーとか得意じゃないんだよな。』

Dヲタの友達と行って来なよと付け加えると彼は元いたカウチに戻り、もう一戦交えるようだった。

わかってはいたけれど実際に彼の口から言葉として告げられると悲しくて、現実逃避をしようと、番組にのめり込むように見入った。

その日から1週間経った休みの日

今日は目覚ましなんかかけないでゆっくり寝るぞと意気込んでいたが、枕元で鳴り響く「Friend like me」で夢の中から叩き起こされる。

スマホの画面を見ると“亮くん”の文字

「もしもし？こんな時間にどうしたの？」

『ごめん、A、今日ちょっと熱出ちゃって......

何もしなくていいから、会いたい....』

よくよく声を聞いてみると息も荒く辛そうだ。

「うん、わかった、すぐ行くからまってて！」

私はベッドから飛び起きると、電光石火の早業でパジャマから着替えると、最低限のお化粧をして自宅から飛び出ていった。