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弍拾話 ???side ページ23

鎹鴉の道案内である街に着いた。どうやら、祭りがあるらしく、人集りが多い。


うっ、匂いが…!!


俺は人と比べて鼻がよく効くため、人混みはかなりきつい。鼻を抑えながら人混みの中を歩いていた時だった。



この匂い_!!



鬼の匂いがした。それも妹を襲った鬼の匂い。



まだ陽があるというのに、もうこんな早くに鬼が出るのか!?


俺は必死に鬼を探す。いや、こちらから探さなくとも向こうからこちらに向かってきた。



こいつだ!



その鬼を見つけた。でも、鬼ではなかった。
鬼の面を付けた女の子だった。匂いは確かにあの女の子からのものなのに、実際は人間だった。
どういうことなのか、混乱した。近づいてくる女の子の顔が目に入る。
彼女は何故か苦しそうな顔をしていた。



あの子を助けなきゃ!



もうすでに身体は動いて、俺の手は彼女の手を掴んでいた。そして、彼女を連れて走り出す。



「こっちだ!」



俺は走った。



人混みを抜け_



街を抜け_



そして、街から離れた静かな場所に来た。



「はぁ…はぁ…大丈夫ですかァ…?」



『…はい』



息切れをしながら、女の子に聞く。彼女は何故か息切れを全くしていなかった。



「良かったぁ」



『…あの、ありがとうございます』



「いえいえ。あの、聞きたいことがあるんですが…」



『なんでしょうか?』



「貴方は一体、何者なんですか?」



『…なんのことでしょうか?』



嘘の匂いがした。しらばっくれているのだ。



「貴方から人間の匂いが、それとは別に鬼の匂いがします。それに、日輪刀を持っていますね?鬼殺隊の方なんですか?教えて下さい」



それを聞いた彼女は眉を顰める。そして、少し息を吐いて口を開いた。



『…鼻がよく効くんですね。私は、人間ですよ。鬼殺隊はすでに辞めています。そういう貴方は、鬼殺隊なのですか?』



「はい。最近、最終選別を終えて、鬼殺隊に入ったばかりなんです」



『そう…』



彼女からは何故かゴチャゴチャした匂いがした。
いろんな感情が混ざっていて、彼女が何を思っているのか分からなかった。


「あの、俺は竈門 炭治郎っていいます。貴方の名前は?」



『…愛乃路 A』



俺は、Aをとても不思議な人だと思った。

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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月19日 22時) (レス) @page33 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 面白いです! (2019年11月6日 7時) (レス) id: f675202b80 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - この後、夢主ちゃんは鬼側即ち鬼殺隊の敵になるという事・・・。無限列車で煉獄は上弦の参に致命傷を負わされ、最後は夢主ちゃんに止めを刺されるシーン見たいですね。勿論柱達にも非業の最後もです。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
シレア(プロフ) - 結婚しましょ((殴 あまりにも好きすぎて本音が出ちゃいました・・・け、結婚を前提にお付き合いしましょう!うん!それが良いです!(ダメです)語彙力が無いのでこのくらいしか言えないんですけど・・・作品鬼がかってて大好き過ぎるんです!頑張って下さい! (2019年9月23日 14時) (レス) id: 89e5ec03ad (このIDを非表示/違反報告)
五十嵐 夏目(プロフ) - 大好きです((( (2019年9月22日 23時) (レス) id: d58669ce2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユラン | 作成日時:2019年9月21日 18時

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