モノクロ３＜ARS＞ (ページ8)

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領のマンションに着いて

領が鍵をかちゃかちゃ外して中に入った

窓を開けて換気して荷物を隅に置いて少しだけ整理

うん、領の匂いがするこの部屋は、なんだか落ち着く

「領、買い物しないと材料がないよね？」

…あれ？

返事がしない

「領？」

おかしいなって思って

振り向いたら

後ろにいた領に少し乱暴に壁に押さえつけられた

「…ちょ、なに…」

領「黙って」

これ以上言葉を発さないようにか

くちびるを無理矢理塞がれた

「…っ、～//」

びっくりして胸を押し返そうと思ったら

掴んだ手首を壁にそのまま縫い付けるようにしてキスが続く

少しだけ目を開けると

うっすらぼやけてる視界の中心で

眉間に皺を寄せたすごく色っぽい領が映った

「…んん、…りょ…//」

もっと深くって

絡んできた舌に

体がぴくってなって

腰がくだけそうになって

くにゃりと全部体を領に預けた

しばらくして

甘くて激しい口づけが終わって

領がゆっくり私を見つめる

領「A、僕のことだけ考えて」

「……//？」

領「せっかく会えたのに上の空だから」

悲しそうに私をぎゅって抱きしめた領が

大好きで

愛しくて

たまらない

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「…ちゅー」

領「ん？」

「…外国でちゅー…した…？」

領「え？(笑)」

「外国で女の人と……」

領「なんで僕がA以外の女とキスするの」

「……、挨拶…のキス…」

領「ふ、ふふは、(笑)」

笑いだした領を涙目で睨むと

領「僕の、僕だけのA」

私の頭を優しく撫でてゆっくり微笑む彼

領「予想外の可愛いヤキモチ妬いてくれるんだね」

「…っ、だっていっぱいキスするから…//」

領「僕はAとしかキスしないし、したいと思わない」

「…ほんと？」

領「だから安心して」

またふわりとくちびるを重ねて

今度は頬をゆっくり撫でてくれた

領「キスをたくさんするのは、離れてた分の充電なんだけどな」

するりするりと

わだかまってた何かがほどけて

和くんとのキスも許されたような気がして

領への好き、が

大きくなるのがわかるの

子供な私を全部受け止めてくれる

領「…買い物行こうか」

「領…」

領「ふふ、なに？」

「…すき」

領「ん、僕もだよ」

少し背伸びしてキスしてみたら

顔真っ赤になってる領

…私なりの仕返しだもん

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